珍しい形の継ぎ歩攻め

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△1三同玉と成桂を取った局面。ソフトの評価値+122で互角。

駒割りは桂馬と香車の交換で先手が3歩損していますが、後手玉も1筋で少し薄い形なのでいい勝負のようです。

ここからどうやって先手が攻めを繋げていくかという局面です。

実戦は△1三同玉以下▲1四歩△同香▲1五香△2三玉で、ソフトの評価値+85で互角。

この手順は▲1四歩と叩いて△同玉に▲1五香とすれば、△同玉なら▲2六角で王手銀取りなのでまずまずかと思っていました。

よって後手は△2三玉と引くのですが、この局面は思ったほどよくありませんでした。

△2三玉には▲1二角とか▲2七香などの手はありそうですが、どちらも△3三玉とされると意外と手が重たいようです。

1筋の香車を攻めに使うのはいいと思いますが、後手玉は3筋とか4筋が広い形で、まだ攻めが響いていません。

この手順は、攻めることによって後手玉がやや安全地帯に近づいてきたとも言えそうです。

▲1四歩では▲2五歩がありました。ソフトの評価値+166で互角。

この▲2五歩は継ぎ歩ですが、やや珍しい形での継ぎ歩です。

よくある継ぎ歩は後手玉が△2二玉の形で▲2四歩△同歩▲2五歩のような筋ですが、後手玉が△1三玉の形のときに▲2五歩はあまり見ないです。

▲2五歩に△同歩なら▲同飛△2四歩▲1五飛のようなイメージで、これが先手の理想です。

▲2五歩△同歩▲同飛に△2四角なら▲1四歩△同玉▲2七香△2三歩▲4六角で、ソフトの評価値+561で先手有利。

この手順の△2四角はやや危ない受け方で、元々角という駒はあまり受けに役に立ちにくいので、先手は飛車と角と香車を使ってうまく組み合わせると1筋の4段目にいる後手玉は危ないです。

▲2五歩に△3三銀なら▲2四歩△2五歩▲同飛△2四銀▲4六角△3五歩▲同角△同銀▲同歩で、ソフトの評価値+1136で先手優勢。

この手順は後手は△2四銀として守りの銀を活用します。

先手は▲2四歩と取り込んだときに△2五歩と歩を打って受けるのが、大駒を近づけて受ける手筋です。

▲2五同飛に△2四銀とすれば飛車取りになりますので、先手も少しプレッシャーがかかります。

△2四銀には飛車を逃げず▲4六角が継続手で、間接的に後手玉を角のラインで睨んでいます。

後手は△3五歩と突き捨てて受けますが▲同角△同銀▲同歩で、角と銀の交換ながらも次の▲1五飛が受けづらいので先手が指せているようです。

▲3五同歩以下△2四角と受けても▲6五銀直△同歩▲3六桂△4二角▲1四歩△同玉▲2九香で、ソフトの評価値+4164で先手勝勢。

後手玉を攻めるポイントは簡単に2筋から3筋の広い方に逃げられないように、できれば1筋のまま攻める形にするようです。

珍しい形の継ぎ歩攻めが参考になった1局でした。