寄せの大駒を切るタイミング


上図は、角換わりからの進展で▲6三歩と王手に歩を打った手に△7二玉と逃げた局面。ソフトの評価値+1576で先手優勢。

駒割りは金と桂馬の交換で先手が駒得で、後手玉が薄く先手が攻めているので先手が指せているようです。

ここからどうやって後手玉に迫るかという局面ですが、ここでは色々な手がありそうです。

実戦は△7二玉以下▲4四飛△同銀▲2一角成△同飛で、ソフトの評価値+973で先手優勢。

この手順は大駒2枚を切って形を決める展開ですが、この攻めで手が続くならこの指し方もありそうですが、大駒を渡すというのは自玉にも後々響いてきますので、ややリスクの高い指し方です。

本来大駒を切るというのは、寄せの最終段階で大駒を切ることで以下相手玉が即詰みというのが理想です。

実戦の手順だと5五の銀に持ち駒の金と銀と桂馬の攻めでやや細いので、もう少し手厚い展開にしたいです。

先手は2枚の大駒を慌てて切る必要がなければ、もう少し確実な手で後手玉に迫った方がリスクが少ないです。

▲4四飛では▲6四銀がありました。ソフトの評価値+1517で先手優勢。

この手順は▲6四銀と出る手ですが、次に▲7三金からの詰めろになっています。

▲6四銀以下△6六香▲7九玉△8二角▲6二歩成で、ソフトの評価値+6605で先手勝勢。

この手順は△6六香と打つ手で、歩の合駒ができないので一瞬玉をどこに移動するか迷いますが、▲7九玉が冷静なようです。

▲7九玉に△8二角が遠くから銀取りでかつ▲7三金に△同角を用意して少し先手もはっとしますが、そこで▲6二歩成がうまいです。

▲6二歩成に△同玉なら▲4四飛△同銀▲6三銀打△5一玉▲5二金で詰みです。

よって▲6二歩成に△8三玉と逃げても▲4四飛△同銀▲7二銀△8四玉▲8三金△8五玉▲7七桂△7六玉▲6五銀で詰みです。

この▲6四銀という手は見た目以上に厳しいようで、▲6二歩成とする手や4四の銀が質駒なのでいつでもいいタイミングで▲4四飛とすることが可能です。

▲6四銀△6六香▲7九玉△8三飛▲2六飛で、ソフトの評価値+1720で先手優勢。

この手順は△6六香から△8三飛と受ける展開ですが、そこで▲2六飛と逃げるのが平凡ながら確実のようです。

▲2六飛では、▲4四飛や▲2三飛成や▲2三角成や▲2一角成など厳しく指す手もありそうですが、後手玉の寄せがまだはっきりしない段階では慌てて攻めにいくと反動がきつくなる可能性があります。

こういうのは頭の中では分かっているつもりでも、実戦は寄り筋が見えたら少しでも早く寄せにいきたいという気持ちもあり、このあたりが自分の中では意外と難しいです。

ぎりぎりまで確実な手でためる指し方をして、確実になったら寄せにいくというのが間違いが少ないみたいです。

寄せの大駒を切るタイミングが参考になった1局でした。