受けるべきところは受ける


上図は、相掛かりからの進展で▲6四馬と銀を取った手に△同玉とした局面。ソフトの評価値-151で互角。

駒割りは、角香と銀の交換で先手が少し駒損ですが、後手玉が4段玉でやや不安定なのでいい勝負のようです。

先手の狙い筋として▲5三銀と打つ手がありますが、現状は後手から次に△7八香成と金を取る手があります。

このような局面で攻めるか受けるかというときに、だいたい自分は攻めに出ることが多いです。

▲5三銀と打っても少し戦力が足らないような気はしていましたが、簡単には棋風というか癖は変わりません。

実戦は、▲5三銀△同金▲同歩成△7八香成▲6三桂成△7五玉▲2五飛△3五桂で、ソフトの評価値-1206で後手優勢。

この手順は▲5三銀から金を取って攻める手ですが、後手も△7八香成と金を取ります。

△7八香成としても先手玉に即詰みはないので、▲6三桂成から▲2五飛としましたが、△3五桂の捨て合いが気がつきませんでした。

この△3五桂は今度は何気なく先手玉に詰めろになっていて、▲8七銀とすると△6九角▲4八玉△4七角成▲3九玉△4八銀▲2八玉△3九角▲同金△同銀不成▲1七玉△2七金▲同飛△同桂成▲同玉△2九飛▲1七玉△2八飛成までで詰みです。

△3五桂に▲同歩とすれば先手玉の詰めろは消えますが、△8八成香とすれば後手玉の入玉の抑えの駒がなくなるので先手は勝てません。

実戦は△3五桂に▲7六歩として以下入玉だけは防ぎましたが、戦力が少なく先手が足らないようです。

やはりぼろっと△7八香成と金を取られるという手だけは、受けないといけなかったようです。

▲5三銀では▲7五歩がありました。ソフトの評価値-224で互角。

この手の▲7五歩は金取りを受ける手ですが、単に受けるのでなく▲7五歩と叩く手です。

金取りを受けるだけなら▲7七歩はありますが、この場合は△5三歩とされて▲5三銀の攻め味がなくなります。

中盤から終盤にかけてはただ受けるのでなく、できるだけ色々な手の可能性を残して指すのが大事なようです。

▲7五歩以下△同香▲7六歩△同香▲7七歩△8九角▲7九金△9八角成▲5三銀△同金▲同歩成△同玉▲8九金打で、ソフトの評価値-137で互角。

この手順は先手は歩は多く損しますが香車を取りにいく手で、少しでも駒損を回復して局面を複雑にする手です。

後手は△8九角からもたれる指し方ですが、▲5三銀から後手玉を薄くして▲8九金打として馬を取りにいきます。

たしかにこのような手順を見ると先手は辛抱して粘り強く指して、後手から見たら分かりやすい局面にしないということが大事みたいです。

後手の馬を金駒で取れる形というのはややうますぎですが、先手玉も5筋の玉頭はやや手薄なので結構難しそうです。

受けるべきところは受けるというのが参考になった1局でした。