対右玉で矢倉に囲ってじっくり指す

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4八玉と上がった局面。ソフトの評価値-36で互角。

先手が右玉にした展開ですが、後手がここからどのような駒組みを目指すかという局面です。

ここは後手も手が広いところですが、実戦はやや古い指し方をしました。

実戦は、△4三金左▲5六歩△3二玉で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は、先手の右玉に△4三金左から△3二玉としてやや変則的な構えですが、後手の指し手だけだと△2二銀~△3三桂~△8一飛~△1二香~△1一飛と地下鉄飛車にして△1五歩と1筋を逆襲する狙いです。

この展開も簡単ではありませんが、右玉側にも対策があるのか最近はあまりこの進行は見ません。

手数がかかるため、その間に先手はまた玉を6筋から8筋に移動すると、1筋を逆襲する展開にはなりにくいということだと思います。

△4三金左では△3一玉がありました。

△3一玉▲3八玉△5四銀▲4八金△2二玉で、ソフトの評価値-75で互角。

この手順は、後手は△2二玉と矢倉囲いに入城する展開です。

実戦の手順より後手玉はしっかりした囲いで、玉の囲いだけで言えば△4二金右や△4三銀や△1二香から△1一玉の穴熊を目指すなどの含みがあります。

△2二玉以下▲5六歩△6二金▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛で、ソフトの評価値-86で互角。

この手順は先手は7七の銀を▲6六銀と活用する手で、この戦型だとよく見られる形です。

後手は△6二金型にして先手の角の打ち込みスペースを消してから8筋の歩の交換をします。

対右玉で自分が毎回うっかりしやすいのは、飛車先の歩の交換をなぜか考えていないということです。

飛車先の歩の交換は自然なのですが、以前似たような局面で飛車先の歩を交換して逆用されてひどい目にあったというのが頭の中にあるからだと思っています。

将棋はちょっと形が違うとまったく指し方が違うということがありますが、飛車先の歩を交換した瞬間に先手からの角の打ち込みがあるかは常に気になる筋です。

本局ではありませんが、▲7一角とか▲5一角とか▲4一角とか▲6四角とか▲9七角とかで、飛車が浮いてやや不安定なときに技がかかりやすいです。

角の打ち込みがなければ▲8七歩△8一飛と穏やかな展開になります。

△8一飛に▲5五銀なら、△同銀▲同歩△6五桂▲6六歩△3五歩で、ソフトの評価値-157で互角。

この手順の▲5五銀はソフトの候補手にはない手ですがこの戦型ならたまに出る手で、銀交換をして▲6三銀△同金▲7二角のような狙いです。

銀交換をして後手は△6五桂と跳ねるのが盲点で、このような手も自分はうっかりしやすいです。

△6五桂に▲6三銀なら△同金▲7二角△9三角▲6八金△5七銀▲同金右△同桂成▲同金△同角成▲4八銀△8七飛成▲5七銀△6二金で、ソフトの評価値-2242で後手勝勢。

この手順はうまくいきすぎですが、△6五桂の▲6三銀の筋はさすがに無理で、△同金▲7二角に△9三角が盲点で、5七の地点に狙いを定めれば後手が指せそうです。

ただしこの後手の手順は、早指しの実戦では簡単には浮かびません。

よって△6五桂に▲6六歩なら△3五歩で、▲同歩なら△3六歩▲同銀△5六角が狙いです。

対右玉で矢倉に囲ってじっくり指すのが参考になった1局でした。