上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5五歩と突いた局面。ソフトの評価値+216で互角。
先手が穴熊を目指したら、後手が四間飛車の△4四銀型の急戦で仕掛けた展開です。
後手の狙いは分かりやすく、飛車と角と銀を捌きにいく展開です。
先手は角道が止まっているのと、飛車先の歩が伸びていないのでやや駒組みが遅れています。
対局中はやや先手が作戦負けかと思っていましたが、この局面が互角だったのは意外でした。
実戦は△5五歩以下▲6七金△6四歩で、ソフトの評価値+127で互角。

この手順は▲6七金はあまりいい手ではないと思っていましたが、△5六歩には▲同銀として5六の銀に紐をつける手です。
後手は△6四歩と一手ためて次に△5六歩▲同銀△5五歩を狙います。
△5六歩に取れる形を作らないとまずいので、実戦は△6四歩に▲6八銀としましたが以下△5六歩▲同金△5五銀▲同金△同角▲3七銀で、ソフトの評価値-468で後手有利。
さすがにこの展開は金と銀の交換の上、△5五角に▲3七銀と受けるようでは後手有利です。
やはり先手は受け方がどこかまずかったようです。
▲6七金では▲5五同歩がありました。
▲5五同歩△同銀▲5六歩△4六歩▲4八飛で、ソフトの評価値+113で互角。

この手順はこの戦型ではあまり見ない受け方です。
普通は、後手の銀が5段目に出て△4六歩とされるのは振り飛車に捌かれて先手が失敗というイメージですが、この局面では5八に金がいるのが少し形が違います。
△4六歩に▲4八飛と回って受けるのは全く浮かびませんでした。
▲4八飛と回らず▲4六同歩が自然ですが、△同銀▲同銀△同飛▲4七銀△4二飛▲4六歩で、ソフトの評価値-132で互角。
この手順は銀交換の後に▲4七銀と打たされる形で、以下△4二飛▲4六歩で先手は持ち駒なしに対して後手は銀と歩が2枚あって捌けた形なので、気持ち的には後手まずまずです。
ただし後手有利にまではなっていないのが将棋の難しいところです。
変化手順の△4六歩に▲4八飛も際どい受け方ですが、△4七歩成▲同金△4六歩▲3七金と辛抱します。
普通の対抗形ではこのような受け方はないのですが、将棋はちょっと形が違えば全く別の指し方があるという典型です。
▲3七金以下△2四角▲5八金で、ソフトの評価値+53で互角。
ここから先はこのような手もあるという典型ですが、後手は△2四角として▲5五歩と先手が銀を取れば△4七歩成▲同飛△同飛成▲同金△4九飛を狙います。
よってそれを受ける▲5八金で、穴熊を囲う守り駒が4筋と5筋の受けに使う展開で指しにくいですが、形にとらわれずに指すというのも形勢を悪くしないために大事なのかもしれません。
意外な形の受け方で捌きに対抗するのが参考になった1局でした。