反省の多い将棋

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲3二銀と打った局面。ソフトの評価値-104で互角。

将棋の早指しで相手の考えていない手に全く反応できなかったというのがありますが、本局もそんな感じで悲観的になりすぎるのはよくないというパターンです。

あきらめが良すぎるといえばそれまでですが、苦しくてももう少し粘ってみるというのは将棋で結構大事なことかと思った本局です。

将棋が強いかどうかは結局は中終盤の力が大きいので、そこを強くしないと棋力の向上は難しいようで反省の多い1局でした。

先手玉には△5八銀の詰めろがかかっているので、先手はその筋だけは消さないといけません。

▲3二銀と打った手には△同金と取るか、玉が逃げるかのどちらかですが、実戦は△同金▲同歩成△同玉▲3三銀と進みソフトの評価値+833で先手優勢。

対局中は▲3三銀には△4一玉と逃げるしかないのですが、▲6六金や▲2四銀不成で詰めろを消されて▲7三角成などの筋で後手が全くだめかと思ってしまいました。

この展開はちょっとひどいなと思って投了したのですが、ここからはどのくらい悪い局面だったかの検討です。

▲3二銀△同金▲同歩成△同玉▲3三銀△4一玉で、ソフトの評価値+1161で先手優勢。

この手順は▲3三銀に△4一玉と進んだ展開で、ここで先手の手番ですがまだ△5八銀の詰めろが残っています。

先手の方が優勢みたいですが、意外と落とし穴は多いようです。

△4一玉に▲6六金△同歩▲7三角成なら△6八銀で、ソフトの評価値-99994で後手勝勢。

この手順は▲6六金と桂馬を取って△同歩に▲7三角成とすれば飛車取りと▲3二金の詰めろですが、ここで△6八銀がありました。

△6八銀からは▲同金なら△同角成▲同玉△6七金以下詰みで、△6八銀に▲5八玉も△5七角成以下詰みです。

対局中は▲6六金△同歩▲7三角成で後手だめと思った局面が、△6八銀以下詰みだったのは気がつきませんでした。

ここが反省点の1つで、1日数問は詰将棋を解いているなら数手先のこととはいえ、この手は見えないといけませんでした。

△4一玉▲2四銀不成なら△5八銀▲6八玉△6七銀成▲同玉△5八銀▲6八玉△8六飛で、ソフトの評価値+1914で先手優勢。

この手順は▲2四銀不成として角を取って詰めろを消す手で、後手としては大駒がなくなってはどうしょうもないと思っていました。

▲2四銀不成以下指すなら△5八銀からの手順で、最後の△8六飛でどうかという展開です。

このような局面でもぱっと見で後手が足らないかと思うのですが、危険な筋が見えていないのが反省点の2つ目です。

△8六飛に▲7三角成なら△6七金▲同金△8八飛成▲5七玉△6七銀成▲同玉△5七金▲同玉△5八龍まで詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、先手のトン死の例で△6七銀成には▲4七玉と逃げて△4六金▲同馬△同歩▲3六玉で、ソフトの評価値+655で先手有利。

やはり思ったよりかなり難しい形勢だったようです。

随分前の大会で。詰まされたわけでもない苦しい中盤戦でこれ以上の見込みがないと思って投了したことがあったのですが、後で観戦者から「あの局面で投げるのは投げっぷりが良すぎますよ」と言われたのを思い出しました。

やはり簡単には性格や癖は変わらないようです。

反省の多い将棋だったのが参考になった1局でした。