上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8七歩と打った局面。ソフトの評価値+1440で先手有利。
駒割りは先手の桂得で、自玉は4枚の穴熊なので先手が少し指せているようです。
後手が△8七歩と打った手は、先手としては少し形が崩れるので嫌な手です。
対局中は△8七歩に▲同銀とすれば△7五桂▲7七金寄△8七桂成▲同金寄で、いつでも△6六角のような王手がうるさいと思っていました。ソフトの評価値+1331で先手優勢。
この手順だと駒割りは銀と桂桂になり、先手は桂馬が活用できるかという展開になります。
実戦は△8七歩に▲7七銀として以下△2七角▲3九飛△4六歩▲8五桂で、ソフトの評価値+1369で先手優勢。
この手順は△8七歩に▲7七銀と逃げる手で、両取りの△7五桂を打たれる心配はありませんが、後手にたくさん駒が入れば8八から打ち込んで清算してから△8七歩のような筋が残ります。
ただし△8七歩の形は将来▲8五桂と王手して、後手玉が逃げても△8四歩は2歩になるので、桂馬がなかなか死なない形です。
このように△8七歩も一長一短で、▲8七同銀でも▲7七銀でも先手が指せていたようです。
なおソフトの推奨手は△8七歩に▲8五桂でした。
▲8五桂△7二玉▲8七銀で、ソフトの評価値+1330で先手優勢。

この手順は▲8五桂と王手をしてから▲8七銀と手を戻します。
▲8五桂を入れることで局面の印象が少し違ってきますが、△8四歩と△7五桂が気になります。
▲8七銀以下△8四歩▲3六飛△3四角▲7三歩△8二玉▲7二角△8五歩▲3四飛△同金▲6一角打で、ソフトの評価値+2537で先手勝勢。
この手順は△8四歩と桂馬を取りにいって先手の攻めを催促させるのですが、▲3六飛が後手が歩切れなので厳しいです。
以下△3四角と受けますが▲7三歩から▲7二角とかぶせて少し重たい攻めのようでも、後手の守り駒が少なく▲3四飛と角の質駒があるので先手が寄せきれそうです。
この手順の△3四角では△4二金が自然ですが、▲3三飛成△同金▲7三金でソフトの評価値+50000で先手勝勢。
これらの手順は後手は歩切れだと受けになっていません。
よって▲8七銀に△7五桂とします。
△7五桂▲7七金寄△8七桂成▲同金上で、ソフトの評価値+1696で先手優勢。

この手順は△7五桂には▲7七金寄△8七桂成に▲同金上が形のようです。
この瞬間に7九の銀が浮く形ですが、7九の銀が取られる形になっても後手の持ち駒に金がないと詰む形でないので、意外としっかりしているようです。
先手からは次に▲6四桂が厳しいです。
▲8七同金上以下△6四銀▲6八飛△6五歩▲7六桂△7五銀▲7三角で、ソフトの評価値+2452で先手勝勢。
この手順は△6四銀は敵の打ちたいところに打ての手ですが、▲6八飛が意外と厳しく△6五歩と打ちますが、▲7六桂から▲7三角と攻め駒を足していくと、次の▲6四桂が受けづらく先手勝勢のようです。
このあたりも先手が簡単に寄せの形を作っているようですが、これを実戦で同じようにできるかというと、これが意外と難しいというのが実戦と検討の違いです。
桂馬を打って寄せ形を作るのが参考になった1局でした。