手待ちでも狙いをもって指す


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四歩と打った局面。ソフトの評価値+169で互角。

数手前に6筋の歩を交換したのに歩を打つのは少し意外でしたが、お互い千日手模様になって後手も動かす手が難しいので歩を打って辛抱してきました。

実戦は、△6四歩以下▲4八飛△6五歩で、ソフトの評価値+157で互角。

この手順はやや不思議なのですが、▲4八歩に△6五歩と動いてきた展開です。

▲4八飛と回っても次に▲4六歩は突きにくく△同歩▲同銀△6五歩で、かえって6筋が手薄になって少し危険です。

対局中は先手から動くつもりはなく手待ちの意味で▲4八飛としましたが、それを見て△6五歩がこの戦型ではいつも気になる筋です。

具体的には、△6五歩に▲同歩なら△同桂▲6六銀△同角▲同金△5七銀のような狙いです。

ただし、この手に対しては先手はうまく対応できれば有利になることが多いようで、△5七銀以下▲6五金△同銀▲5七角で、ソフトの評価値+1577で先手優勢。

この手順は、角と金の交換でいい勝負でも後手の飛車があまり働いていないので、先手が指せているようです。

また△6五歩には▲2八飛とする手もあったようで、△6六歩▲同銀△6五歩▲5七銀で、ソフトの評価値+207で互角。

この手順は、後手に6筋の位は取られますが、先手はいいタイミングで▲2四歩△同歩▲7七角△同角成▲同桂として次に▲2四飛と捌く狙いがあります。

よって△6五歩に▲同歩なら△同銀として以下▲6六歩△5四銀と進めば、また千日手模様になっていた可能性が高いです。

最初の局面で▲4八飛は手待ちの意味が強かったのですが、次に何かの狙いがある手待ちのような手がありました。

▲4八飛では▲2七飛がありました。

▲2七飛△8三銀▲5五歩で、ソフトの評価値+476で先手有利。

この手順の▲2七飛はたまに対抗形で出る手ですが、後手が四間飛車の△5四銀型の振り飛車の形で出やすいです。

▲2七飛は最初見た時は狙いが分かりづらく、後手は手待ちと思って△8三銀とするとそこで▲5五歩が狙いの1手です。

▲5五歩に△同銀なら▲4五桂△同飛▲5六歩△4四銀▲4六歩として、桂馬を捨ててから後手の飛車を取るのが狙いです。

この手順はうまくいきすぎなので▲5六歩には△6六銀と暴れてきますが。▲6六同銀で、ソフトの評価値+345で先手有利。

この手順は銀と桂馬の交換で先手が少し駒得なので、先手が少し指せそうです。

▲2七飛は最初の▲5五歩に△同角としても、3七の桂馬に飛車のひもがついているので△3七角成には▲同飛があります。

また▲5六歩と打った時に後手は△4七飛成としたいのですが、これも▲2七飛とした効果で▲4七同飛とすることができます。

そのような意味で、▲2七飛はなかなかの手待ちだったようです。

このような狙いが▲2七飛にあるので、後手は▲2七飛に対してどのように形で待つかが少し難しそうみたいです。

手待ちでも狙いをもって指すのが参考になった1局でした。