上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2二歩と受けた局面。ソフトの評価値+387で先手有利。
▲2四飛と歩を取った手に△2二歩と受けた形ですが、ここで先手がどのように手を作るかという場面です。
対局中は、5五の地点は後手は2枚利いているので▲5六歩と打って次に▲5五銀とぶつける手を考えました。
先手は穴熊なので大駒が捌く形になればまずまずかと思っていました。
実戦は▲5六歩△4六歩▲同角△5八歩▲5五銀△同銀▲同角△同角▲同歩で、ソフトの評価値+526で先手有利。

この手順は▲5六歩から▲5五銀とぶつけて角と銀がお互いに捌ける形で、最後の▲5五歩と角を取った形は後手から△5九歩成や△4七飛成が少し甘いので先手が少し指せているようです。
後手は△4六歩の突き捨てや△5八歩の垂れ歩などの小技を使って捌きを狙っていましたが、先手の穴熊の方が遠いのも形勢に影響しているようです。
ただし、最初の▲5六歩に△4六歩でなく△9五歩▲同歩△8五桂を利かしておくと、将来△9七歩からの端攻めがあるのであやがあったようです。
穴熊で端攻めをされるのは実戦的にはいやな形です。
なお最初の▲5六歩はソフトの候補手には上がっていましたが,推奨手は▲2三歩でした。
▲5六歩では▲2三歩で、ソフトの評価値+511で先手有利。

この手の▲2三歩はこの瞬間が少し重たいので指しにくい手です。
ここで後手が指したい手がいくつかあります。
▲2三歩に△同歩なら▲同飛成△2二歩▲2六龍△9五歩▲同歩△8五桂▲8六歩△9七歩▲同桂△同桂成▲同香で、ソフトの評価値+589で先手有利。
この手順は△2三同歩から△2二歩と先手に龍を作らせますが辛抱する手で、先手は龍を引くことになります。
後手は9筋からの端攻めで△8五桂に▲8六歩が形にとらわれない手で、8七に空間をあけても問題ないという感覚は参考になります。
▲2三歩に△3六歩なら▲2六角△同角▲同飛△6五歩▲7七銀引△4四角▲3三歩成△2六角▲4二とで、ソフトの評価値+389で先手有利。
この手順は△3六歩から角交換になる展開で、△6五歩▲7七銀引をいれてから△4四角と辛抱します。
△4四角は▲2二歩成が入る前に動く意味ですが、▲3三歩成が強い手で△同角でも△同桂でも▲3六飛で先手の飛車が軽く活用できます。
以下△2六角▲4二とで飛車の取り合いになりますが、と金の活用も見込めるので先手が少し指せているようです。
▲2三歩に△9五歩なら▲同歩△8五桂▲2二歩成△同飛▲同飛成△同角▲5五歩△3六歩▲2六角△2三飛▲3五角△2九飛成▲5四歩で、ソフトの評価値+963で先手優勢。
この手順は後手は9筋の歩を突き捨ててから△8五桂とする手で、ここで先手は▲2二歩成と踏み込みます。
数手間に▲2三歩と打ったので▲2二歩成は継続手で、後手は△同飛から飛車交換になるので先手も怖いところですが、そこで▲5五歩と銀取りに歩を打ちます。
▲5五歩は後手の角の利きを止める意味もありますが、△3六歩の角取りに▲2六角と逃げて△2三飛の自陣飛車に▲3五角が少し浮かびづらいです。
以下△2九飛成と桂馬を取られますが▲5四歩と銀を取った形は先手が指せているようで、この手順はやや後手が無理気味のようです。
少し重たく歩を打っても指せているのが参考になった1局でした。