手待ちはできるだけ形を崩さすに待つ

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△8五歩と突いた局面。ソフトの評価値-16で互角。

将棋を指すときはほとんど早指しなのですが、たまに早指しでもフィッシャーで指すことがあります。

秒読みと違ってフィッシャーは少し持ち時間があるのですが、考えると時間がなくなるので、どうしても序盤は早指しになります。

本局もそんな感じで序盤はほとんど深く考えないで指したのですが、気がついたらどうにもならなくなりました。

△8五歩以下▲2八飛△6五歩▲同歩△同銀で、ソフトの評価値-27で互角。

後手からの仕掛けを全く軽視していたのですが3つ理由があって、1つ目は仕掛けの数手前まで千日手模様だったのと、2つ目は△4一飛型でやや受け身の指し方だったのと、3つ目は△6五同桂でなく△6五同銀だったことです。

このタイミングで△6五同銀と指されると、銀交換になれば△3九銀の割打ちの銀があります。

また△7五歩▲同歩△7六歩のように先手玉のコビンを攻める手があるので、先手の陣形の組み合わせとしては最悪でした。

ただし、この局面のソフトの評価値は互角だったようで、△6五同銀以下▲6四歩△6一飛▲2九飛で、ソフトの評価値-145で互角。

この手順は、▲6四歩と垂らして次に▲6三歩成△同金▲5二角を狙った手で、後手は△6一飛と受けますがそこで▲2九飛と△3九銀の割打ちの銀を防いでいい勝負のようでした。

このあたりの指し手の柔らかさは、指摘されればなるほどという感じです。

最初の局面の▲2八飛では▲7九玉がありました。

▲7九玉に△6五歩なら▲6九飛で、ソフトの評価値+107で互角。

この手順の▲7九玉は、手待ちをするならこれが自然でした。

それに対して後手の△6五歩はソフトの候補手にない手で、あまりいい手ではない可能性が高いですがこの場合は▲6九飛と対応するようです。

飛車が1段目いるときに相手が仕掛けてきたら、その筋に飛車を回って受けるというのは角換わり腰掛銀ではたまに見ます。

ただし、自分の場合は▲6九飛というのはこのような手はあったなという感じで、対局中はほとんど見えません。

多分棋風に合わないということだと思いますが、玉と飛車が接近してどうしても受けの力が必要な将棋になりやすいということです。

攻める将棋でなく受けに重点をおいてもたれるような指し方になるので、相手玉を攻めるという展開にはなりにくいです。

それでうまくしのいで逆に攻める形になればいいのですが、受け損なって反撃すらできないという展開になりやすいです。

▲6九飛以下△6六歩▲同銀△6五歩▲同銀直△同桂▲同銀△同銀▲同飛△7三銀▲6三銀△6四銀打▲8五飛で、ソフトの評価値+353で先手有利。

この手順は△6六歩から△6五歩と後手は6筋をおさえてきたら、▲6五同銀直とさっぱりする指し方で先手は飛車を活用します。

△7三銀の受けに▲6三銀と打って、△6四銀に▲8五飛がやや盲点で△6三金としても▲5二角がうるさいです。

なるほどという手順ですが、かなり難しい指し方です。

手待ちはできるだけ形を崩さすに待つのが参考になった1局でした。

超速のちょっとした形の違いに気をつける

上図は、先後逆でゴキゲン中飛車に対して後手超速で対抗した形で▲4六歩と突いた局面。ソフトの評価値-56で互角。

よくありそうな局面ですが、ここからの後手の数手は少し勘違いをしていました。

△4四銀▲4七銀△7三桂▲5六銀で、ソフトの評価値-34で互角。

この手順の△4四銀は形とばかり何も考えずに上がったのですが、▲4七銀とされて少し後手が手が遅れているのに気がつきました。

△7三桂としても▲5六銀とされると6五の地点に1枚多く利いているので、後手から仕掛けることができません。

△7三桂ではよくないなと思っていましたが他の手も浮かばなかったので、△7三桂と跳ねて▲5六銀という進展です。

この局面は互角になっていますが、後手が指しづらい感じです。

後手は2二の角と4四の銀が使いづらい形で、後手玉の陣形はあまり発展性がありません。

特に4四の銀が歩越し銀なので、このまま持久戦では使いづらいです。

角と銀を組み替えたり穴熊を目指したり、1筋から3筋で動くことも考えましたが、あまりうまくいくイメージがありません。

それに対して先手は玉の周辺の駒は指したい手がたくさんあるので、持久戦は歓迎です。

▲4七銀には急戦が無理なら△7三桂では△3三角として以下△5一角~△8四角のルートもあったですが、△4四銀が急戦志向の手なのであまり一貫性がない感じです。

後手はどこかで1手遅れている感じです。

△4四銀では△8六歩がありました。

△8六歩▲同歩△7三桂で、ソフトの評価値-34で互角。

この手順は、△4四銀とせず8筋の歩を突き捨てて△7三桂とする手です。

8筋の歩の突き捨ては少し早いタイミングですが、後手が歩で取るか角で取るかを聞いた手です。

ここの歩を突き捨てても先手から8筋を逆襲されるというのはあまりないです、

▲8六同歩には△7三桂と跳ねて△6五桂や△6五銀を狙っています。

△7三桂に▲4七銀としても今度は先手の手が遅れているので、△6五銀とされると先手は離れ駒ができた状態での戦いになって少し損です。

△7三桂に▲5九飛なら△4四銀▲7八金△6五桂▲6八角△5五銀左▲同銀△同銀▲7七桂△6四歩で、ソフトの評価値+56で互角。

この手順は▲5九飛には△4四銀と出て、▲7八金とすれば△6五桂としてよくある局面に合流します。

形勢は互角ですが、4四の銀が捌ければ後手は満足です。

やはり後手のときは先手に比べて1手遅れているので、特に急戦の場合は相手の駒組みをよく見て、どの手を先にすればいいかというのを意識しなければいけませんでした。

本局でいえば、△4四銀より△8六歩から△7三桂を先に指すという感覚です。

超速のちょっとした形の違いに気をつけるのが参考になった1局でした。

四間飛車の△4四銀型の捌きの受け方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5四歩と突いた局面。ソフトの評価値+193で互角。

後手の振り飛車に対して先手は居飛車穴熊を目指したのですが、後手は美濃囲いにしてから△4四銀型の急戦形です。

後手は次に△5五歩から動いてきますが、先手がどのような形で受けるかという局面です。

対局中は、先手が少し穴熊にこだわりすぎて駒組みが少し遅れていると思っていました。

ただしソフトの評価値は互角だったのが少し意外でした。

実戦は▲8八銀△5五歩で、ソフトの評価値+216で互角。

この手順は先手はこれでいいとは思っていませんでしたが、穴熊を目指す以上は▲8八銀と後のことはそこから考えようとしました。

後手は△5五歩と動いてきましたが、先手は飛車先の歩が伸びておらず反撃する筋が少ないので当面は辛抱する展開になります。

後手からは次に△5六歩▲同銀△5五銀▲同銀△同角のように捌いてくる筋があるので、先手としては嫌な形です。

先手の飛車先の歩が伸びていたら、2筋の歩を突き捨てておけば△5五角には▲2四飛とすることができますが、本局ではそれができません。

やはり簡単に後手に△5五銀と出られる形は、先手は受け方が少し難しくなります。

▲8八銀では▲6八金寄がありました。

▲6八金寄△5五歩▲5八飛で、ソフトの評価値+174で互角。

この手順は、▲6八金寄として△5五歩とくれば▲5八飛と迎え撃つ指し方です。

今度は△5六歩▲同銀とすれば△5五銀に▲同銀を用意しています。

▲6八金寄のいいところは、5七の銀が後手の指し方に応じて▲5六銀~▲6七銀のようなルートで、駒を組み直すことができます。

これが▲6七金型であれば▲5六銀になったときに▲6七銀とはできません。

とりあえず先手は▲5八飛として戦いをおさめて穴熊を目指す感じです。

▲5八飛以下△3五歩▲同歩△同銀▲5五歩△4六歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲5四歩△5二歩▲5三歩成△同歩▲同飛成で、ソフトの評価値+32で互角。

この手順は△3五歩として後手は攻めを継続する手です。

後手はゆっくり指すと先手は穴熊のすることが可能なので、動くことによって局面をリードしようとします。

先手も3筋は手薄ですが取らないわけにもいかないので、▲3五同歩に△同銀としてそこで▲5五歩が強気な手です。

先手は5筋に飛車を回った効果で、△5五同角とすれば▲4六銀とぶつけて対抗するという意味です。

よって後手は△4六歩から銀交換をして捌いてきますが、先手も▲5四歩と伸ばして以下飛車が成っていい勝負のようです。

先手は穴熊には組めませんでしたが、後手からの9筋の端攻めはない形なのでそこまで弱い形ではなくまずまずです。

振り飛車の△4四銀型の捌きの受け方が参考になった1局でした。

珍しい形の継ぎ歩攻め

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△1三同玉と成桂を取った局面。ソフトの評価値+122で互角。

駒割りは桂馬と香車の交換で先手が3歩損していますが、後手玉も1筋で少し薄い形なのでいい勝負のようです。

ここからどうやって先手が攻めを繋げていくかという局面です。

実戦は△1三同玉以下▲1四歩△同香▲1五香△2三玉で、ソフトの評価値+85で互角。

この手順は▲1四歩と叩いて△同玉に▲1五香とすれば、△同玉なら▲2六角で王手銀取りなのでまずまずかと思っていました。

よって後手は△2三玉と引くのですが、この局面は思ったほどよくありませんでした。

△2三玉には▲1二角とか▲2七香などの手はありそうですが、どちらも△3三玉とされると意外と手が重たいようです。

1筋の香車を攻めに使うのはいいと思いますが、後手玉は3筋とか4筋が広い形で、まだ攻めが響いていません。

この手順は、攻めることによって後手玉がやや安全地帯に近づいてきたとも言えそうです。

▲1四歩では▲2五歩がありました。ソフトの評価値+166で互角。

この▲2五歩は継ぎ歩ですが、やや珍しい形での継ぎ歩です。

よくある継ぎ歩は後手玉が△2二玉の形で▲2四歩△同歩▲2五歩のような筋ですが、後手玉が△1三玉の形のときに▲2五歩はあまり見ないです。

▲2五歩に△同歩なら▲同飛△2四歩▲1五飛のようなイメージで、これが先手の理想です。

▲2五歩△同歩▲同飛に△2四角なら▲1四歩△同玉▲2七香△2三歩▲4六角で、ソフトの評価値+561で先手有利。

この手順の△2四角はやや危ない受け方で、元々角という駒はあまり受けに役に立ちにくいので、先手は飛車と角と香車を使ってうまく組み合わせると1筋の4段目にいる後手玉は危ないです。

▲2五歩に△3三銀なら▲2四歩△2五歩▲同飛△2四銀▲4六角△3五歩▲同角△同銀▲同歩で、ソフトの評価値+1136で先手優勢。

この手順は後手は△2四銀として守りの銀を活用します。

先手は▲2四歩と取り込んだときに△2五歩と歩を打って受けるのが、大駒を近づけて受ける手筋です。

▲2五同飛に△2四銀とすれば飛車取りになりますので、先手も少しプレッシャーがかかります。

△2四銀には飛車を逃げず▲4六角が継続手で、間接的に後手玉を角のラインで睨んでいます。

後手は△3五歩と突き捨てて受けますが▲同角△同銀▲同歩で、角と銀の交換ながらも次の▲1五飛が受けづらいので先手が指せているようです。

▲3五同歩以下△2四角と受けても▲6五銀直△同歩▲3六桂△4二角▲1四歩△同玉▲2九香で、ソフトの評価値+4164で先手勝勢。

後手玉を攻めるポイントは簡単に2筋から3筋の広い方に逃げられないように、できれば1筋のまま攻める形にするようです。

珍しい形の継ぎ歩攻めが参考になった1局でした。

穴熊への無理攻めの対応

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲9八香と上がった局面。ソフトの評価値+180で互角。

後手は美濃囲いでなく金無双の構えで、後手玉が7二にいるのがやや変則的です。

金無双もここから駒組みを発展することもあるので、手が広いところです。

対局中は先手から動くのは難しいと思って▲9八香として穴熊を目指しました。

実戦は▲9八香△8四歩▲9九玉△8三銀▲8八銀で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は穴熊から▲8八銀と蓋をする形で、形勢は互角ですがここまで組めれば一安心です。

後手は△8四歩から△8三銀として上部を手厚くする手で自然な手ですが、△8四歩では△8五桂を少し気にしていました。

△8五桂はソフトの候補手にもない手なのであまりいい手ではないと思いますが、▲9八香の瞬間に△8五桂とすることで▲9九玉としづらい意味です。

▲9九玉としづらいのは、9七の地点が少し弱くなるからです。

△8五桂には▲5七銀がありました。

▲9八香以下△8五桂▲5七銀△8四歩▲5九角△6四歩▲8六歩で、ソフトの評価値+141で互角。

この手順の▲5七銀は最初は意味が分かりませんでしたが、8六の角を▲5九角とするための手です。

8六の角がやや狭いので引く形にしたということですが、本当の狙いは▲5九角から▲8六歩として後手の桂馬を取りにいく手です。

▲8六歩と突くときは8八に玉がいる形で突くのが大事みたいです。

▲8六歩で▲9九玉~▲8八銀として▲8六歩を突こうとしても、▲9九玉の瞬間に△9七桂成とされてソフトの評価値-373で後手有利。

この手順は9七の地点がやや弱く、後手から細かい攻めが続きそうなので後手が少し指せているようです。

よって▲5九角から▲8六歩には後手は△9七桂成しかありません。

▲8六歩△9七桂成▲同玉△9六歩▲8八玉△9七歩成▲同香△同香成▲同玉で、ソフトの評価値+436で先手有利。

この手順は後手は△9七桂成と桂馬を捨ててから△9六歩とする展開ですが、先手は最後は▲9七同玉と玉で香車を取ります。

9七の地点には、桂馬や香車以外にも受けが効く形にしておくのがポイントです。

この局面は先手が桂得で少し指せているようです。

ただし、圧倒的に先手がいいかというとそうではなく、穴熊の形にはなっておらず先手玉は少し不安定な形です。

最初の局面の△8五桂は少し無理筋ですが、先手もそれを咎めにいったらどうしても玉形がくずれるということです。

最後の局面になっても大丈夫という感覚がないと▲8六歩から桂馬を取りにいくことはできませんが、強い人は自玉の回りで戦いになっても恐れないみたいなので、このような感覚をつかみたいです。

穴熊への無理攻めの対応が参考になった1局でした。

△7二銀型には▲8二角を考える

上図は、相掛かりからの進展で△8五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+246で互角。

後手が先手の9筋の香車をつり上げてから△8五桂と跳ねてきました。

後手は飛車と桂馬の攻めですが結構うるさい攻めで、△9八角とか△9七歩とか△7七歩とか△7六飛などたくさんの狙いがあります。

先手はすべて受け切るのは難しそうなので、▲7七桂と跳ねて桂交換を目指しました。

実戦は、▲7七桂△7六飛▲8五桂△9六飛で、ソフトの評価値-16で互角。

この手順の▲7七桂は受けに負担になりそうな桂馬を自ら交換する手ですが、たまにでる指し方です。

普通は後手の攻めの桂馬と交換するのは損なのですが、桂馬を捌くことで守りの駒を軽くするという意味です。

ただし実戦は、後手は△7六飛から△9六飛として桂馬を捨てて香車を取る指し方で、この指し方は気がつきませんでした。

形勢は互角のようですが、先手の歩の裏に飛車が回る形で9六の飛車を追う形になりにくいのでやや先手が損だったようです。

△9六飛の局面では▲7三歩と叩く手もありそうですが、7筋に歩を使うと△7五香と打たれたときに受け方が難しいです。

▲7七桂では▲8二角がありました。

▲8二角△9八角▲7七桂△8九角成▲9一角成で、ソフトの評価値+224で互角。

この手順は▲8二角として後手の攻めを催促する手です。

横歩取りや相掛かりで、後手が△7二銀型や△6二銀型の場合に▲8二角と打って▲9一角成と香車を取りにいく手はあるですが、この瞬間がややぬるいため少し度胸がいる手です。

香車を取るための準備に1手使って、さらに香車を取るのに1手使うため、計2手必要なので後手にその間に動かれてしまう可能性があります。

本局の変化手順でいえば▲8二角の瞬間に△9八角が狙いの一手です。

△9八角に▲7九金と受けても△7八歩▲同金△8九角成で受けになっていませんので、▲7七桂と跳ねます。

そこで後手は△8九角成として▲8五桂なら△7八飛成があります。

先手玉はかなり危ない形ですが、そこで待望の▲9一角成でどうかという展開です。

先手は香得ですが、後手は飛車と角と桂馬の3枚の攻めでうるさい形です。

▲9一角成に△8八馬なら▲同金△7七桂成▲同金△7九銀▲7八玉△7六歩▲6六金△7七歩成▲7九玉△6七と▲7五香で、ソフトの評価値+1562で先手優勢。

この手順は、△8八馬から動いてきて玉頭にと金ができるので先手は結構嫌な筋ですが、さすがに後手は駒損が大きいので先手が指せそうです。

▲9一角成に△9七歩なら▲9二馬△7五飛▲7六歩△同飛▲6五馬△9六飛▲8五桂△9八歩成▲7九銀で、ソフトの評価値+186で互角。

この手順は、後手は△9七歩と垂らして攻め駒を増やしてきたのですが、▲9二馬から後手の飛車を追っていい勝負のようです。

▲9一角成に△7八馬なら▲同玉△9八金▲7六歩△同飛▲5五馬で、ソフトの評価値+292で互角。

この攻めも結構うるさく、△9八金が次に△8八金から△7七飛成を狙っています。

先手は▲7六歩と飛車を近づけて▲5五馬と引いてこれもいい勝負のようです。

△7二銀型には▲8二角を考えるのが参考になった1局でした。

少し駒損でも踏み込んで指してみる

上図は、相早繰銀からの進展で△8五角と7六の角が引いた局面。ソフトの評価値-189で互角。

相早繰銀から△7六角と打って8七の地点を狙ったのに対して、先手が▲8六角と打って受けた形で、後手がそこで△8五角と引いて次に△7四角を歩を取る狙いです。

後手の細かい角の使い方が参考になり、先手は角を打たされた形ですが評価値は互角のようです。

お互いの銀が見合う形で動きづらい局面で先手の指し方が難しいです。

実戦は、△8五角以下▲5八玉△7四角▲3八金△4二玉▲3七桂△5二金▲2九飛△7二飛で、ソフトの評価値-149で互角。

この手順は先手は自陣の整備ということで、バランス重視の構えにしました。

一方、後手は△7四角と1歩を得してから玉を整備して△7二飛とする展開です。

後手は持ち駒に歩が3枚あるのに対して先手は歩切れです。

しかも△7二飛と回った形はいつでも△7八飛成とする狙いがあるので、先手は少し受けづらいです。

形勢は互角のようですが、先手は7筋を受ける歩がないので少し神経を使います。

またこの局面は先手からも動きづらいのであまり有効な手がありません。

局面が落ち着いても有効な手がないと少しつらいです。

▲5八玉では▲6四角がありました。

▲6四角△同歩▲7三銀で、ソフトの評価値-127で互角。

この手順は取られそうな7四の歩があるうちに▲6四角から▲7三銀と打ち込む展開です。

▲6四角とするのは角と銀の交換になるので先手が少し駒損ですが、さらに▲7三銀と打つので少し考えにくいです。

先手は持ち駒と7四の歩だけで手を作っているという感じで、攻めというよりもたれて相手の攻め駒を責めるという指し方です。

手の作り方としてはかなり重たいのですが、後手の対応が気になります。

▲7三銀に△同桂なら▲同歩成△8一飛▲5五銀左△3三銀▲7四桂△7一銀▲7七桂△7六角▲6四銀で、ソフトの評価値+144で互角。

この手順は△7三同桂に▲同歩成でと金ができますので、先手も少しやる気がでます。

角と桂馬の交換で駒損が大きいのですが、と金があるのと後手玉は2筋が壁になっています。

先手は▲5五銀左とぶつけて銀が入れば▲8二銀が狙いです。

以下後手は△3三銀や△7一銀など辛抱しますが、先手は銀や桂馬を活用していい勝負のようです。

▲7三銀に△8三飛なら▲6四銀成△7二歩▲8六歩△6三歩▲6五成銀△7六角▲7七金△6五角▲同銀で、ソフトの評価値+266で互角。

この手順は後手はと金を作らせない選択で、△8三飛から△7二歩で先手に手がないようでも▲8六歩から後手の角を攻める手がありました。

後手の角は動ける範囲が狭く接近戦に弱いため、再度、角と銀の交換で駒の損得はなくなりいい勝負のようです。

2つの展開を見るとどちらの指し手も狙いがあり、互角とはいえ指し手に躍動感があります。

少し駒損でも踏み込んで指してみるのが参考になった1局でした。

角換わり腰掛銀の仕掛け

上図は、先後逆で角換わり腰掛銀からの進展で▲6八玉と寄った局面。ソフトの評価値-52で互角。

お互いに手待ちのような手を指したことでこのような局面になりました。

先手の▲6八玉▲4七銀型は守りの形であれば理想形なので、後手としてはここで手待ちをして先手に何か指させるというのもあったのですが、さすがに何度も手待ちをしても仕方ないと思い△6五桂と跳ねました。

実戦は▲6八玉以下△6五桂▲8八銀△7五歩▲同歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七銀△8二飛▲8六歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は△6五桂と跳ねる手で、先手は銀が逃げるなら▲6六銀か▲8八銀ですが、▲6六銀としても6五の桂馬を歩で取れる形にならないので、後手としては少し安心します。

よって▲8八銀として次に▲6六歩から桂馬を取りにいく狙いです。

▲8八銀に△7五歩は手筋で▲7五同歩とされれば後手は1歩損ですが、7筋の歩を切れば将来△7七歩が生じたり、また7六に空間をあけることで将来△7六桂と打ったり△7六飛と回ることができます。

先手も△7五歩に▲6六歩と桂馬を取りにいく手はありますが、△7六歩▲6五歩△同歩で、ソフトの評価値-176で互角。

この手順は先手は桂得になりますが、8八の銀の壁銀が7六に後手の歩があるため活用しにくいです。

よって先手は▲7五同歩としたのですが、ここで後手が△8六歩から歩の交換をしたのが少し平凡すぎたようです。

普通は飛車先の歩の交換は、攻める方が持ち駒に歩を補充することができるのが大きいのですが、この場合は先手の8八の銀が▲8七銀とすることで形がほぐれるという意味があります。

銀冠に組むと駒の連結がよくなって上部が手厚くなるので、後手の攻めに対応しやすいです。

△7五歩▲同歩まではいいとして、△8六歩では△4五歩がありました。

最初の局面から▲6八玉以下△6五桂▲8八銀△7五歩▲同歩△4五歩▲同歩△5五銀で、ソフトの評価値-6で互角。

この手順は△4五歩と突き捨て▲同歩に△5五銀とする手です。

部分的な攻め筋としてこの戦型ではたまに見かける手です。

4筋を突き捨ててからの△5五銀は▲6六歩に△同銀を用意した手ですが、△5五銀に▲5六歩の銀取りは△1三角の王手があります。

以下▲5八玉は△4六銀でこれは後手の攻めが繋がります。

4筋の歩を突き捨てずに△5五銀と出ても▲5六歩で銀が取られる形です。

また△1三角と打つには△1四歩と突いていないと打てないので、このあたりは形が少し違えば成立しないことがあり要注意です。

△5五銀以下▲7七桂△9二角で、ソフトの評価値-53で互角。

この手順は先手は▲7七桂として形をほぐしにきたのですが、後手は△9二角と打って▲6五桂なら△同角として、△4七角成▲同金△3八銀の筋と△7六桂を狙う形です。

よって先手は▲6五桂とせず別の手を指すことになりますが、この方が実戦よりよかったようです。

角換わり腰掛銀の仕掛けが参考になった1局でした。

▲4五歩から▲2五桂の銀取りで攻める

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲2五歩の継ぎ歩に△同歩とした局面。ソフトの評価値+279で互角。

先手が1筋と2筋の歩を突き捨てて動いてきた形ですが、ここからどうやって攻める手を繋げるかという局面です。

実戦は△2五同歩以下▲1三歩△同香▲2五桂で、ソフトの評価値+168で互角と進みましたが、▲1三歩には△同桂があったようで以下▲1五香なら△1八角▲1九飛△3六角成▲1三歩成△同香▲1四歩△1八歩で、ソフトの評価値+46で互角。

この手順は先手は守り駒が少ない1筋から動く手で、どちらの手順もそれなりに攻めてますが、まだ互角でいい勝負のようです。

攻めている方は勢いはありますが、受ける方ももそれなりに対応すると、平手の将棋で攻めている方が簡単には優勢にならないようです。

最初の局面の▲1三歩は候補手の1つだったですが、推奨手は▲4五歩でした。ソフトの評価値+259で互角。

この手は▲4五歩と銀取りに歩を打つ手で、4五の地点は銀や桂馬がいくところという先入観があると▲4五歩は見えにくいです。

またこの瞬間先手は歩切れになりますので、少し嫌な気分です。

▲4五歩に後手が動くなら△4七歩ですが、▲同金△3八角▲2八飛△4七角成▲同金で、ソフトの評価値+196で互角。

この手順は後手は△4七歩から角を打ち込む手で、先手としても嫌な筋ですが角と金の交換になっていい勝負のようです。

ただしこの指し方は後手は非常手段みたいな感じです。

▲4五歩に△3三銀と逃げる変化が気になります。

▲4五歩△3三銀▲2五桂で、ソフトの評価値+281で互角。

この手順は△3三銀と逃げた手に▲2五桂が銀取りなので気持ちのいい手です。

この局面を最初に見たときに先手の技が決まってだいぶ先手がいいかと思っていたのですが、そうでもないのが少し意外でした。

▲2五桂に△2四銀なら▲4四角で、ソフトの評価値+721で先手有利。

▲2五桂に△4二銀なら▲4四角で、ソフトの評価値+1046で先手優勢。

この2つの手順は▲2五桂に銀が逃げたのですが、▲4四角が厳しくこの場合は先手が指せるようです。

▲2五桂に△2四歩なら▲3三桂成△同金▲3五歩で、ソフトの評価値+422で先手有利。。

この手順は後手は△2四歩から銀と桂馬の交換になる展開ですが、先手は少し駒得で▲3五歩がうるさく先手が少し指せているようです。

▲2五桂に△2八歩▲同飛△2四歩▲3三桂成△同金▲2九飛で、ソフトの評価値+344で先手有利。

この手順は△2八歩▲同飛とさせてから△2四歩と打つ手で、以下銀と桂馬の交換で先手が指せるようですが、これが意外にも先手有利とはいえほとんど互角に近い形勢でした。

最初は△2八歩▲同飛を入れる意味が分からなかったのですが、似たような変化手順の▲3五歩には△3六桂の飛車金の両取りで受ける狙いです。

後手としては簡単には先手の思うように攻めさせませんという意味ですが、結構難しい手です。

▲4五歩から▲2五桂の銀取りで攻めるのが参考になった1局でした。

金頭に歩を叩く△8六歩

上図は、横歩取りからの進展で▲2八歩と受けた局面。ソフトの評価値-615で後手有利。

▲2八歩はどこかで△2七歩成に▲同歩とすることで、▲同銀のような離れ駒ができるのを防いだ手だったですが、ここで貴重な手番が後手に回ってきました。

先手の8七の金が浮いているので何か手がありそうですが、対局中はこれといった手が浮かびませんでした。

実戦は▲2八歩以下△7三桂で、ソフトの評価値-221で互角。

この手は△7三桂として遊んでいる桂馬を活用する手ですが、ややぬるい感じでここではもう少し厳しい手がありました。

△7三桂では△8六歩がありました。ソフトの評価値-530で後手有利。

この△8六歩は金頭に歩を打つ手ですが、先手としては▲8六同金とするのは金が4段目に浮いて離れ駒になるので取りにくいです。

△8六歩に▲同金なら△8八角成▲同銀△5五角▲7八玉△2八角成で、ソフトの評価値-1209で後手優勢。

この手順は△8六歩に▲同金としたのですが、角交換から△5五角と打つと8八の銀も一瞬離れ駒になるので、この展開は後手が指しやすいです。

先手は△8六歩に対して別の受け方を考えます。

△8六歩以下▲3三角成△同銀▲8八金△8七歩成▲同金△5五角▲8五飛△2八角成▲8一飛成△2七歩成で、ソフトの評価値-716で後手有利。

この手順は▲3三角成と先手から角交換をして△同銀に▲8八金と受けるのが面白い手です。

8八の角がいなくなったので▲8八金と引くことができます。

後手は△8七歩成として▲同金に△5五角とすれば技がかかったようですが、そこで▲8五飛が切り返しの手です。

自分の場合は、この▲8五飛のような手をうっかりしやすいです。

ここで後手が△2八角成とする手が興味深いです。

普通は△9九角成とすれば先に香得になって、しかも馬が先手玉に近づくので攻め味が増すのですが先手も▲8一飛成と進み、どちらが先に攻め切るかという手の流れになりそうです。

△2八角成は後手陣にも受けが効く形にして、先手が▲8一飛成と先に桂得になっても△2七歩成がきついということだと思います。

△2七歩成~△3八と~△4九とが間に合うという感覚です。

このような指し回しは結構懐が深く、必ずしも最短距離で攻めればいいということではないみたいです。

おそらく自分なら△9九角成としそうな感じで、しっかり考えないと△2八角成は指せないです。

後手は攻め合いはリスクがありますが、馬は遠くから受けに効かせてゆっくりした手が間に合う展開にした方がいいということだと思います。

金頭に歩を叩く△8六歩が参考になった1局でした。