上図は、先後手逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4三歩成とした局面。ソフトの評価値-310で後手有利。
この瞬間は後手の角得ですが、4三にと金がいるので実質的にはほぼ互角です。
形勢は後手有利になっていますが、相手玉が全く見えていない状態なのでまだ先は長い戦いです。
とりあえず飛車取りなので後手は何か受ける形になりますが、次の手はやや淡泊だったかもしれません。
実戦は△3一金▲3二と△同金▲8二飛△3一金打で、ソフトの評価値+53で互角。
この手順は△3一金と打って▲3二とで飛車を渡す形ですが、と金がいなくなりさっぱりした展開です。
穴熊の金駒を渡すより飛車を渡した方が穴熊が固いと思ったのですが、▲8二飛と打った形がまた金取りなのでまた△3一金打と金を埋めてどうかという展開です。
後手は金駒4枚の穴熊ですが、持ち駒を使った関係上攻めの戦力がだいぶ落ちたのでやや楽しみが少なくなったかもしれません。
と金で飛車を取らせて受けるというのは以前何かで見た記憶があって、それを参考にして指した訳ですが、局面も全く違っているはずなので何とも言えません。
ちなみに△3一金はソフトの候補手に上がっていませんでした。
▲4三歩成には後手は有力な手が2つありました。
1つは△3一金では△7二飛がありました。
△7二飛▲3二金△4六歩で、ソフトの評価値-352で後手有利。

この手順は△7二飛と逃げる手で、相手のと金が残り▲3二金と張り付く形です。
こういうのが穴熊を指していると嫌な形でこれで詰み形というわけではありませんが、後手は駒を渡しづらく攻めも安い駒を使ったような形になります。
△4六歩は次に△4七歩成とすれば攻めの戦力を増やすのと、将来△4二歩のような受けができる可能性があります。
先手は△4六歩に飛車を活用したいのですが、△7二飛と回っているので▲7四飛としても取られます。
そのような意味で△4六歩は先手にプレッシャーを与えた受けだったかもしれません。
△4六歩に▲同銀なら△4七金という感じです。
もう1つは△3一金では△8七角がありました。
△8七角▲3二と△同角成▲8二飛△3一金▲7四飛△4六歩▲7二飛成△4八金で、ソフトの評価値-202で互角。

この手順は△8七角として▲3二とに△同角成として馬付きの穴熊にする手です。
穴熊戦いで金は攻めにも受けにも役に立つ駒なので、持ち駒の金は残して馬で守るというのが気がつかなかったです。
たしかにこのような穴熊の戦いは角は少し使いづらいので、馬にして自陣を守った方が効果的なような気もします。
飛車を取らせるという発想は自分の考えも少し似ていたところもあったので、自分の指し方も思ったほど悪くはなかった感じです。
先手は2枚飛車から後手の穴熊を攻めますが、▲7二飛成に△4八金が全く浮かびません。
△4八金では△4二金打のような手が自然に見えこれも候補手の1つですが、△4二金打以下▲4六銀△4八歩▲7八龍△4七馬▲4五銀で、ソフトの評価値+21で互角。
この手順は△4二金打として金駒4枚と馬付きで穴熊を固めますが、攻め駒の戦力がほとんどなくなるので少し手が限られてくる可能性があります。
最後の局面図の△4八金に▲3二龍で後手が駒損になります。
△4八金以下▲3二龍△同金▲同飛成△3一金▲同龍△同銀▲4一金△4九馬▲1七角△3九馬▲同角△4九飛▲3八金△4七歩成で、ソフトの評価値-1344で後手優勢。
この手順はやや難しく後手は1枚多く駒を渡しますが、清算して△3一金とします。
先手は▲同龍から▲4一金と張り付きますが、△4九馬が地味ないい手で先手の持ち駒に銀があれば▲2八銀と打つのですがないので▲1七角とします。
以下△3九馬▲同角△4九飛が厳しく▲3八金に△4七歩成として、際どいですが後手が少し指せているようです。
相穴熊の将棋はちょっと普通の将棋と違うので、このあたりの感覚は難しいです。
相穴熊の将棋の攻防が参考になった1局でした。