上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+96で互角。
後手から先に仕掛けたのですが、その後▲4五歩と今度は先手が動いてきました。
対局時は後手番ながら自分から仕掛ける形になって気分的にはまずまずかと思っていましたが、▲4五歩と突かれると今度は序盤の早い段階で受け身に回ることになるので気持ちの切り替えが大変です。
ただし、この局面は受けに回らずまだ攻めることもできた局面で手が広かったです。
ここでは有力な手が5つあったようです。
ただし、対局時はそんなに考えることはできませんので実際は1つしか考えていません。
まず1つは△4五同歩で、この手はいつでも▲4五桂とすることが可能になるので1秒ほど考えてやめました。
この手は、ソフトの候補手に上がっていませんでした。
▲4五歩△4五同歩▲7四歩△7二金▲4八金で、ソフトの評価値+105で互角。
後手はいつでも▲4五桂を気にしないといけないので、結構プレッシャーがかかりますが、ソフトの評価値を見るとこれでも後手は十分戦えると言っており、受けの強い人なら△4五同歩と指すかもしれません。
2つ目は△8八歩でこれは全く考えていませんでした。
最初見たときは少しタイミングが早いかなと思いましたが、この手はソフトの候補手に上がっていました。
▲4五歩△8八歩▲同金△4五歩▲7四歩△7二金▲5八金△6三銀▲5六銀で、ソフトの評価値+144で互角。
この手は△8八歩と打ち捨てる手で、▲8八同金とさせることで持ち駒に桂馬があると△7六桂と打てます。
先手の3七の桂馬が後手の持ち駒になって△7六桂と打つのが理想ですが、先手は都合のいいときに▲4五桂と跳ねればいいので、簡単に後手の持ち駒に桂馬は入りません。
先手も後手も自陣の整備を進めるような指し方になり、戦いの争点が見えにくいですがこれでも互角のようです。
3つ目は△5二金で、この手は1秒ほど考えてやめましたがソフトの推奨手でした。
やめた理由はいつでも▲7二角の筋があり、それを気にしながら指すのはプレッシャーがかかると思ったからです。
ただし、4筋に手をつけられているので、どこかのタイミングで△5二金と上がりたいと思っていました。
▲4五歩△5二金に▲7二角なら△8二飛▲6一角成△5一金で、ソフトの評価値-179で互角。
この手順は△5二金にすぐに▲7二角と打つのは、△8二飛~△6一金で先手の馬が取られるので打たないと思いますが、ちょっと形が変われば▲7二角はありそうです。
▲4五歩△5二金に▲4四歩なら△6三銀▲4八金△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値+108で互角。
この手順は▲4四歩の取り込みに△6三銀と上がって▲7二角を消すような指し方で今見ても自然なのですが、なぜか△6三銀と上がる手は対局時や局後の検討でも全く見えていませんでした。
▲2九飛と引いた局面は双方落ち着いた形で、これから2次駒組みのような展開になりそうです。
4つ目は△7六角と打つ手で、ソフトの候補手に上がっていませんでしたが、実戦の手です。
なお実戦は▲4五歩以下△7六角▲6九角△1四歩▲5六銀で、ソフトの評価値+273で互角。
この手順は△7六角に▲6九角と打たせて、それで先手の攻めの幅が少し狭くなるので後手は守りを広げた方がいいと思い△1四歩と突きました。
ただし、△1四歩は緩手だった可能性が高く▲5六銀と中央に銀を繰り出して、次に▲4八飛と4筋に飛車を回ると後手玉を直接攻める形になります。
この手順の△1四歩では△9五歩が面白かったかもしれません。
△1四歩で△9五歩▲同歩△8六歩▲同歩△9五香▲同香△9八角成で、ソフトの評価値+135で互角。

この手順の△9五歩は実戦に出ることは少ないですが狙い筋で、後手は香損しても△9八角成と馬を作ります。
次に△8九馬で駒損を回復する狙いと、いつでも△8六飛と飛車を活用する筋があります。
△9八角成には▲8七金△8九馬でソフトの評価値+45で互角。
先手は▲8七金と金を3段目にして受けるのが気がつきにくいです。
5つ目は△6三銀で1秒ほど考えてやめましたが、これはソフトの候補手に上がっていました。
▲4五歩以下△6三銀で、ソフトの評価値+83で互角。

この手順の△6三銀をやめたのは、先手の持ち駒に桂馬が入ると▲7三桂と打たれると両取りがかかるからという単純な理由です。
△6三銀に▲6五銀なら△同歩▲7三桂△6四角▲8一桂成△3七角成▲4八飛△8八歩で、ソフトの評価値+68で互角。
この手順は▲6五銀~▲7三桂には△6四角と切り返す手があったようで、▲8一桂成と飛車を取られても△3七角成と桂馬を取って馬を作ればいい勝負だったようです。
これら5つの代表的な手順を見ましたが、どれも互角だったのが意外でした。
また1秒でやめた手も少し考えるとそれもなかなかの手だったようで、やはり将棋は難しいです。
手の広いところでの指し手が参考になった1局でした。

















