上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6六歩と突いた局面。ソフトの評価値+1079で先手優勢。
駒割りは角と桂の交換で先手が少し駒得で、穴熊で後手からの攻めに遠い位置にいるので先手が指せているようです。
先手からは▲4四角とする手が楽しみですが、後手からも△6七歩成とする手がありどちらが攻めの速度が速いかという形です。
実戦は▲4四角でソフトの評価値+537で先手有利。
この手順は▲4四角として次に▲7一角打に期待したのですが、後手からも△6七歩成が次の△7八とが相当先手にとっては痛いです。
確実に攻め合って先手が1手勝ちであればこの手順でもいいのですが、そうでなければ先手はこの手順はまずいようです。
後手から歩で金をぼろっと取られてと金ができる形は後でダメージがくることが多く、△6七歩成~△7八とで先手は金駒が2枚取られる形は避けた方がよかったようです。
▲4四角では▲6六同金がありました。
▲6六同金△同飛▲4四角で、ソフトの評価値+802で先手優勢。

この手順は先手は守りの金を渡しますが、▲4四角で銀を取り返す形です。
自分は昔からこのような受けが見えづらく、つい一直線に攻め合いの選択をすることが多いのですが、速度計算を甘く見ていて相手の攻めが速かったというのがあります。
▲6六金で少し相手の手を緩めてから▲4四角とバランスを取りますのがうまいようです。
後手の飛車は直通する形になりましたが、先手は1八に飛車がいて横の利きの受けがあるのでまだ大丈夫のようです。
先手としては受けで正確に対応すると少しほっとします。
先手は次に▲7一角打が楽しみでまだ後手玉に即詰みはありませんが、この手が入ると後手玉の寄せが見えてきます。
▲4四角以下△7二金▲6一銀△6二金寄▲5四歩で、ソフトの評価値+732で先手有利。

この手順の△7二金は▲7一角打を防いで金を盤上に埋めるので自然な受けです。
ここからの手順が興味深いのですが、△7二金に▲6一銀と引っかけます。
後手が△7二金型に▲6一銀という手は割打ちの銀で、両取りなら浮かびやすいです。
ただし両取りでなく▲6一銀というのもたまにあり、気になるのは△6二金寄とされた後の手の作り方です。
次に△6一金とされると銀がただなので、▲6一銀と打つのは勇気がいります。
△6二金寄とされたときに▲5四歩が見えづらい手です。
▲5四歩は相手の歩の裏側に歩を垂らすという手で、歩の裏側に歩を垂らすと相手は歩を打って受けることができません。
ただし、この歩もどの程度の効果があるかがぱっと見で分かりづらいです。
▲5四歩に△同金なら▲6二角成△同飛▲7二金△同飛▲同銀成△同玉▲5一飛△6四金左▲6三歩で、ソフトの評価値+1887で先手優勢。
この手順は△5四同金には▲6二角成~▲7二金として飛車を取るのが分かりやすいようです。
飛車と金銀の2枚替えになりますが、相手玉が薄いのと先手玉が安全なので攻めに専念できます。
後手の守りが薄く飛車を打つこむ形は寄せが決まりやすいです。
▲5四歩に△6一金なら▲5三歩成△7六歩▲6三と△同飛▲6二歩△同金▲4一角△5二銀▲6二角成△同飛▲5二角成△同飛▲6三銀で、ソフトの評価値+1133で先手優勢。
この手順は△6一金と銀を取る手ですが、▲5三歩成があり△6四金上と逃げても▲6二とで受けが難しくなります。
よって▲5三歩成に△7六歩とあやを求めたのですが、▲6三と~▲6二歩が鋭いです。
▲6二歩は先手の角のラインに相手の金駒を近づける手で、いつでも角で相手の金駒を切る筋があり技がかかりやすいみたいです。
▲5四歩に△7九成桂なら▲同金△7六歩▲5三歩成△6一金▲6三と△同飛▲6二歩で、ソフトの評価値+1541で先手優勢。
この手順は△7九成桂の攻め合いには▲同金で△7六歩に▲5三歩成がうっかりしやすい手です。
▲5三歩成に△同金寄は▲同角成△同金▲7一角△同玉▲7二金まで詰みという狙いです。
これらの手順を見ると実戦より選択肢が多くよかったようです。
一旦受けに回ってから駒を取るのが参考になった1局でした。