角を切って桂馬で両取りにする

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲7四桂と打った局面。ソフトの評価値-794で後手有利。

駒割りは銀と桂馬の交換で後手が少し駒得ですが、▲7四桂は飛車と銀の両取りなので後手としても少しは嫌な手です。

桂馬で銀を取られると駒損が回復されることになり、相手に粘りを与えることになりやすいです。

後手からは△3九銀や△9九とが楽しみな手ですが、現状は飛車取りなのでどうするかという形です。

実戦は△8一飛だったのですが、以下変化手順で▲6二桂成△同金▲4七金で、ソフトの評価値-331で後手有利。

この手順は飛車取りなので△8一飛と逃げたのですが、ここから変化手順で▲6二桂成△同金に▲4七金とする手がありました。

後手から△3九銀とされるのが嫌なので受ける形ですが、先手の飛車の横の利きも通って受けるには味がいい手です。

後手からは△9九と~△9八角成とする手順が間に合えばいいのですが、先手からも▲2二歩や▲2三歩のように後手玉の近くで手を作ることが可能なので後手も嫌な形です。

この展開はまだ後手有利のようですが、だいぶもつれてきたという感じです。

部分的には全く普通の手を指した感じですが気がついたら形勢が接近しており、ソフトで検討しないと自分でどこが悪かったか判断できないです。

△8一飛では△7四同角がありました。

△7四同角▲同歩△6五桂▲4七玉△7七桂成で、ソフトの評価値-720で後手有利。

この手順は△7四同角と桂馬を取ってから△6五桂と両取りに打つ手で、先手の5七の玉と7七の金の配置に気がつけば指せてもおかしくない手です。

△7四同角はいい手というより、反射神経がいいという感じです。

この手順の△6五桂に▲6八玉なら、△3九銀▲3八飛△4八銀成▲同玉△5七金▲5九玉△7七桂成で、ソフトの評価値-2608で後手勝勢。

この手順は▲6八玉は△7七桂成に▲同玉を用意した手ですが、△3九銀の割打ちの銀があり清算して△5七金~△7七桂成で後手勝勢です。

よって△6五桂には▲4七玉と逃げて△7七桂成と進みますが、この局面の形勢をどう見るかです。

△7七桂成の瞬間の駒割りは、角と金銀の交換の2枚替えで後手が駒得しています。

また△3九銀や△9九とで香車を補充する手や、△8六飛と飛車を活用して敵陣に成りこむ手や△6七成桂と相手玉に迫るような手が狙いです。

ただし、ここで先手の手番なのと持ち駒には角が2枚あり、また場合によっては▲8五桂と跳ねて後手の飛車を活用を抑えるような手もあります。

この瞬間に先手から厳しい手があるかが気になります。

△7七桂成に▲2九飛なら△8六飛で、ソフトの評価値-1347で後手優勢。

この手順の▲2九飛は△3九銀を防いだ手ですが、△8六飛と活用できれば後手優勢です。

△7七桂成に▲8五桂なら△3九銀▲2九飛△4八銀成▲同玉△3五歩で、ソフトの評価値-1522で後手優勢。

この手順は▲8五桂として△8六飛を受けつつ▲7三歩成を含みにした手ですが、△3九銀の割打ちの銀が厳しいようです。

△3九銀で△7二歩と受けるのは▲5八金で、△3九銀や△6七成桂の狙いが消えるのが後手大変です。

△3九銀▲2九飛に△4八銀成とするのがいいようで、これを飛車が取れるからと△2八金と打つのは▲3九飛△同金▲7三歩成でこれももつれてくるようです。

このような何気ないところでも落とし穴があり、ちょっとした指し手で形勢を損ねることもあるので精度のいい手を続けるのは大変です。

本局の変化手順の△7七桂成以後は結果的に相手から厳しい手がなさそうですが、それを見切ったうえで△6五桂~△7七桂成と指せるようになりたいです。

角を切って桂馬で両取りにするのが参考になった1局でした。