上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△4五同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値-90で互角。
対局中は5八の金と2九の飛車がいるので簡単に後手の飛車が成れないのでいい形だと思っていましたが、具体的にここからどう指すかがよく分かりませんでした。
先手はどうやって相手の手に切り返すかという気持ちになるのですが、何か技がありそうでなさそうな難しい局面です。
実戦は△4五同銀以下▲6五桂△5六銀▲5三桂不成△4七銀不成で、ソフトの評価値+13で互角。

この手順は相手の5三の地点が薄いので▲6五桂と打って狙いは単純ですが、▲5三桂馬不成を狙った手です。
6一の金を動かすと5三の地点は守れますが、あまりいい形でないのでどうやって受けるのかと思っていました。
後手は△5六銀として▲5三桂不成に△4七銀不成としたのが自分にとって意表の手で、軽視していました。
この展開は先手が先に銀損する形ですが実戦的にはこれでも互角だったようで、△4七銀不成には▲6八金右と辛抱していい勝負だったようです。
実戦は▲6八金右で▲6一桂成△同銀▲4七金△同飛成で、ソフトの評価値-815で後手優勢。
この展開は先手は6一の金を取りましたが、桂損で後手の大駒が働いているので後手優勢です。
特に飛車の働きは後手の方がはるかにいいので先手はつらいです。
ちょっとこのあたりの感覚はいまひとつだったようで、▲6五桂はソフトの候補手にありませんでした。
▲6五桂では2つの有力な手がありました。
1つは▲6五桂で▲4五同銀がありました。
▲4五同銀△同飛▲4七歩で、ソフトの評価値-102で互角。
この手順は単純に銀を交換して▲4七歩と打つ手です。
5八に金と2九に飛車がいるので後手の飛車は成れませんが、▲4七歩と打って次に▲4六銀を狙う形です。
▲4七歩以下△4一飛▲4六銀△3八銀▲3七銀△2九銀不成▲5五角で、ソフトの評価値+175で互角。
この手順は△4一飛に▲4六銀と打てば後手の角が取られそうですが、△3八銀と切り返すが手があり、▲7九飛なら△2六角成で角が助かります。
よって△3八銀には▲3七銀△2九銀不成で飛車と角の交換になりますが、▲5五角でどうかという展開です。
もう1つは▲6五桂で▲6五角がありました。ソフトの評価値-156で互角。

この手順の▲6五角は金取りですので、後手はそれを受けるのが普通です。
▲6五角に△3一金なら、▲4三桂△5四銀▲3一桂成△同飛▲5四角△同歩▲4三歩△4一歩▲2五歩で、ソフトの評価値-47で互角。
この手順は▲6五角に△3一金は▲4三桂で金取りと▲4五銀で先手が指せそうですが△5四銀が粘りのある手で、以下角桂と金銀の交換でいい勝負のようです。
▲6五角に△5四銀なら、▲同角△同歩▲5三桂△4三飛▲6一桂成△同銀▲5一金△7二銀▲5二金で、ソフトの評価値+43で互角。
この手順は△5四銀には▲同角~▲5三桂の飛車金の両取りですが、これも角桂と金銀の交換でいい勝負のようです。
▲6五角に△5四桂なら、▲4五銀△同飛▲5六角△4二飛▲3四角△5五角成で、ソフトの評価値-289で互角。
この手順は△5四桂は次に厳しい手がないような受けですが、これを咎める手も先手は難しく▲4五銀~▲5六角~▲3四角で角を活用させますが△5五角成でこれは後手の馬が手厚いようです。
どの展開も難しい将棋だったようです。
後手の銀の捌きに対抗する指し方が参考になった1局でした。