上図は、相居飛車からの進展で△3二同飛と成銀を取った局面。ソフトの評価値+650で先手有利。
駒の損得はありませんが、先手の大駒が働いており攻めていることから先手有利のようです。
対局中も少し指しやすいと思っていましたが、ここからどのように攻めの手を繋いでいくかという局面です。
実戦は△3二同飛以下▲同角成△同金で、ソフトの評価値-190で互角。
この手順の▲同角成は飛車を角の交換で、持ち駒に飛車が入るのは相当魅力的なのですが、この場合はあまりよくなかったようです。
後手玉も少し危ない形をしていますが、4筋とか5筋に逃げると6一の金と6三の銀が守りに活用できそうなのでそんなに簡単ではなさそうです。
先手は7八の金が浮いているのでどこかで守る必要があるのと、先手玉はそんなに堅くないのであまり厳しく攻めても反動がきついです。
最初の局面図はよく見ると、6三の銀が浮いているのでいつでも▲6三角成と銀得する手があります。
そのような意味で▲3二角成と形を決めるのはもったいなかったようで、もう少し含みのある指し方の方がよかったです。
▲3二角成では▲2四歩がありました。
▲2四歩△同歩▲2三歩△同玉▲3五銀で、ソフトの評価値+726で先手有利。

この手順は▲2四歩と玉頭に歩を打つ手で、2三の地点は相手の玉しか守っていませんので薄いです。
△2四歩に▲2三歩が敵の打ちたいところに打ての手で、△同玉とさせることで2三の地点のスペースを無くして、後手から△2三銀と打てない形にします。
ここに相手の玉が上がってくると少し不安定感があり、先手の持ち駒に桂馬があれば▲3五桂と打つことができます。
持ち駒に桂馬はありませんが、その代用とする駒がありました。
それが▲3五銀と打つ手が詰めろで、△4一金には▲2四飛△1二玉▲2三金が狙いです。
2四の地点は先手の攻め駒が2枚で後手の守り駒は1枚なので、後手は受ける必要があります。
▲3五銀以下△1三銀▲3三歩成△同玉▲6三角成で、ソフトの評価値+897で先手優勢。

この手順の△1三銀は2四の地点の受けに駒を足したのですが、△2五銀と相手の飛車にアタックするような受けが気になります。
しかしその場合は、▲同飛△同歩▲2四金△1二玉▲2三銀で詰みなので受けになっていません。
よって△1三銀と受けたのですが、そこで▲3三歩成が軽い手です。
▲3三歩成に△同桂は▲3四金が継続手で以下△同馬▲同銀△同玉▲6三角成で、ソフトの評価値+1052で先手優勢。
この手順は▲3四金が厳しい手で後手玉を4段目まで上げて、玉を下段に落とせと反対の攻め方で少し寄せ方です。
▲3四金は決断のいる手ですが、後手の馬を無くすことで先手玉が安全になり、直後に▲6三角成と銀を補充できて先手は駒損はしていませんので先手優勢のようです。
よって△3三同玉としますが、そこで▲6三角成と銀を補充します。
▲6三角成以下△7八馬▲3四銀打△同馬▲同銀△同玉▲7八角△3五玉▲2八飛△3七歩成▲2六金△4六玉▲6四馬△5五銀▲5七銀まで詰みです。
この手順はうまくいきすぎのところはありますが、△7八馬には▲3四銀打とできるのが▲3三歩成として歩を捨てた効果です。
以下清算して▲7八角と遠くから角を打つのがうまい手で、後手はうまい合駒がありません。
よって△3五玉と5段目に上がってしかも飛車取りという受け方ですが、▲2八飛が冷静な手で以下△3七歩成には▲2六金から即詰みです。
飛車を取らずに薄いところを攻めるのが参考になった1局でした。