上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△3一玉とした局面。ソフトの評価値+96で互角。
先手が▲4八金型に対して後手が△5二金型の旧型に構えました。
その後、△6五歩と後手は6筋の位を取ってから△3一玉と引いた展開です。
後手は△7三桂をせずに△6五歩と位を取ったのが久しぶりに見る形で、後手は守勢で構わないという陣形です。
ここは先手は作戦の岐路で、急戦型にいくか持久戦型にするかで全く方針が変わってきます。
対局中は持久戦型にする展開もありそうだけど、後手の6筋の位が安定するのが気になっていました。
位を取られたら位に反発するという考えがあって、位を安定させる前に動いてその位を逆用する筋です。
そのような意味で▲6六歩が最初に浮かびましたが、あまりこの形で▲6六歩と指したのを見たことがないと気になっていました。
似たような形で▲6六歩はあってもこの形ではどうかなどと考えていましたが、序盤であまり時間を使っても終盤がしんどくなるので▲6六歩を決行しました。
実戦は△3一玉以下▲6六歩△同歩▲同銀△4四歩で、ソフトの評価値-17で互角。
この手順は▲6六歩から6筋の歩を交換する形で、▲6六同銀に△8六歩は▲同歩△同飛▲6四角があります。
よって後手は動かす駒が難しいので△4四歩としましたが、先手は6六の銀が浮いた状態で戦えるかという形です。
6六の銀にひもをつけるなら▲6七歩や▲7七銀はありますが、6筋の歩を交換したメリットは何かと考えると、持ち駒に1歩増えるが玉の守りは少し薄くなるということで損得は微妙です。
先手は2枚の銀が盤上から消えると玉がだいぶすかすかになるので、歩の守りがあるとないとで全く印象が違います。
最初の局面図で▲6六歩はソフトの候補手に上がっておらず、ソフトは▲3五歩を推奨していました。ソフトの評価値+99で互角。

この手順は先手は右側から動く形で、桂馬を活用する前に3筋の歩を突き捨てるのがよくある筋です。
後手は飛車のコビンが開いている形で少し狙われやすい形です。
また7三に桂馬を跳ねていませんので、後手は攻め合いの展開にはなりません。
そのような意味で先手はどちらかというと攻めに専念できる形のようです。
▲3五歩に△同歩なら▲4五桂△4二銀▲6五銀△同銀▲2四歩△同歩▲5五角△6二飛▲1一角成で、ソフトの評価値+149で互角。
この展開は、3筋の歩を突き捨てて▲4五桂と跳ねる形に△4二銀と引いて受けました。
よくあるのが、△4二銀と引いたときに▲6六角と打つ手があるのですが、後手は6筋の位を取っているためその手はできません。
ただし別の手で、▲6五銀と銀を捨ててから▲2四歩~▲5五角があまり見ない筋で、一応手になっているようです。
形勢は互角ですが、攻めに専念できていますのでまずまずの展開です。
次は全く違う局面図ですが、後手が△6五歩と6筋の位を取った形に、先手は▲3五歩と突く筋と6筋の位に反発する2種類の指し方があったようです。ソフトの評価値+42で互角。

この局面図がここから数手で▲6六歩と6筋に反発する形だったようで、実戦の形とはだいぶ違っていました。
後手はすでに△7三桂と跳ねていることや、6二の金や6三の銀などだいぶ駒の配置が違っており、実戦とは全く別のような形です。
実戦の形とこの局面図の違いを確認したくて比較の意味で作りました。
△6五歩以下▲3五歩△同歩▲4五桂△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値+82で互角。
この手順は3筋の歩を突き捨てから▲4五桂の筋で、△4四銀に2筋の歩の交換をします。
以下どこかのタイミングで▲3四角と打って△4一角と打たせるか△2四角と打たせるかなどがありそうです。
△6五歩以下▲5六銀△8一飛▲6六歩△同歩▲同銀で、ソフトの評価値-59で互角。
この手順は後手が△6二金型の新型の場合に▲5六銀~▲6六歩と突く筋で、後手は駒の配置がバランス型なので▲6六歩と動く形です。
実戦は後手の駒が先手から見て右側の3筋~5筋にありやや偏っているので、▲6六歩と動くのはあまり効率的でないようです。
▲6六歩と位を反発する指し方が参考になった1局でした。