飛車を1段飛車に引いて手を渡す

上図は、先後逆で▲5五銀と6六の銀が出た局面。ソフトの評価値-63で互角。

角換わりから先手が右玉にした展開です。

対右玉には毎回どのような戦型で臨むかが悩みどころで、この戦型で戦うという形が決まっていません。

対右玉にはソフトで色々調べて、この形にはこのような手筋があるといくつか理解したつもりですが、それぞれ理解したことが点の状態でまだ線としてつながっていません。

やはり右玉は対振り飛車と違って指す人が少なく、そのためこちらは実戦経験が少なくなりがちで、序盤の段階で気分的に浮足立っているようなところがあります。

理由はこの戦型はこのような狙いがあったななど思い出しながら指していると、序盤で気がついたら結構時間を費やすことになります。

対右玉はこのあたりが課題かなと思っていますが、なかなかうまく対応できていないようです。

実戦は、後手が8筋の歩を交換したときに8筋を受けずに▲5五銀としてきました。

この手もなかなか油断にならない手で、次に▲4五歩がうるさいです。

▲5五銀に△5四歩は▲4四銀△同銀▲7七角のような含みがあります。

そのような意味で、5五の銀に働きかけるのはこのタイミングでは難しいようです。

▲5五銀に次の手の考えがまとまらず、結局おとなしく指してはまずいと思い△7六飛としました。

実戦は▲5五銀以下△7六飛▲7七金△7五飛に変化手順で▲8六歩で、ソフトの評価値-118で互角。

この手順は後手は△7六飛と横歩を取る形で、▲7七金△7五飛▲8六歩とされると後手の飛車は助かりません。

それは承知で踏み込んだのですが、他の指し方が浮かばなかったので仕方なく指したとう感じです。

意外にも▲8六歩の局面は互角だったようです。

一応飛車を渡しても後手玉は△2二玉と入城しており、1段玉と違って飛車の打ち込みに備えているのでぎりぎり戦えるかと思っていましたが、現実的に飛車を渡すのは勇気がいります。

▲8六歩以下△6五桂▲6六銀△7七桂成▲7五銀△7六成桂で、ソフトの評価値-158で互角。

対局中は▲7五銀までは考えていましたが次の△7六成桂が見えておらず、頭の中では▲7五銀に△同歩▲7七桂で、ソフトの評価値+79で互角をイメージしていました。

確かに△7六成桂の方がよかったようです。

最初の局面図で△7六飛では△8一飛がありました。ソフトの評価値-73で互角。

この手順は△8一飛と1段飛車に引く形で指摘されればなるほどですが、対局中は全く考えていませんでした。

このようなふわっとした手が昔か浮かびにくい棋風なのか棋力なのか分かりませんが、いかにも筋がよさそうな指し方です。

△8六飛と出た形は先手から狙われやすい飛車なので、1段飛車にして相手の手に備えるというのは理にかなっているような気がします。

△8一飛に▲7七桂なら△7五歩で、ソフトの評価値-471で後手有利。

この手順はさすがに▲7七桂はまずいようで、△7五歩の桂頭攻めが厳しく後手有利のようです。

△8一飛に▲4五歩なら△8八歩▲7七桂△8九歩成▲4四歩△9九と▲4五桂△4二銀▲8五歩で、ソフトの評価値-111で互角。

この手順は▲4五歩には△8八歩をするのが実戦的で、先手は4筋に対して後手は8筋とお互いに攻め合うところは違います。

△9九とで後手が香得になったのは大きいのですが、先手も▲4四歩の取り込みも大きくいい勝負になっているようです。

▲4五桂に△4二銀と引いて受けるのが自分には見えづらく、将来▲4三歩成からダンスの歩のような狙いは残り、自分の感覚ではちょっと指しづらいところはあります。

△8一飛に▲8七歩なら△5四歩▲6六銀△4二銀▲5三銀△4三銀で、ソフトの評価値-121で互角。

この手順の△5四歩に▲同銀△同銀▲7二角なら△6三角▲8一角成△同角▲6一飛△7二角打▲7一飛成△4三銀で、ソフトの評価値-706で後手有利。

この手順は後手も少し気になる展開ですが、最後の△4三銀で角銀と飛車の交換の2枚替えで△3五歩に狙いがあり後手有利です。

よって△5四歩に▲6六銀と引きましたが、後手は△4二銀~△4三銀と組み替えていい勝負のようです。

飛車を1段飛車に引いて手を渡すのが参考になった1局でした。