先手がどのように仕掛けるか

上図は、先手左美濃から右四間飛車にした展開で△7四歩と突いた局面。ソフトの評価値+121で互角。

ここでは先手の玉の整備はできていますので開戦してもいいのですが、どのタイミングで仕掛けるかが迷うところです。

本譜は▲4五歩△同歩▲3三角成△同桂▲1五歩△同歩▲4五桂で、ソフトの評価値+15で互角。

この手順は、▲4五歩から仕掛けて先手から角交換をする展開で以下1筋を突き捨てて▲4五桂と跳ねました。

先手は勢いはいいのですが、以下△同桂▲同銀△4四歩▲6五桂△4五歩▲5三桂成△同金で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は先手は攻めてはいるのですが、桂損で攻めを継続するのも結構難しいです。

特に左美濃は後手に桂馬が入ると反動がきつく、△8六歩▲同歩△8七歩▲同銀△9五桂や△6四桂から△7六桂などがうるさいです。

▲4五歩はある手として△同歩に▲3三角成では単に▲4五同桂がありました。

▲4五歩△同歩▲同桂△7七角成▲同桂△4四銀で、ソフトの評価値+143で互角。

この手順は、先手から角交換をするのでなく後手から角交換をしてもらって▲7七同桂として左の桂馬も攻めに活用する含みをもたせた手です。

△4四銀としたときに先手からどのように攻めるかが気になります。

△4四銀以下▲6五桂△3七角▲5三桂右成△4八角成▲同金△5三銀▲同桂成△同金▲7一角△5二飛▲6六角で、ソフトの評価値+127で互角。

この手順は▲6五桂と跳ねて2枚の桂馬で攻める手です。

後手は△3七角と飛車取りに打ってけん制しますが先手は強く▲5三桂右成と攻め込みます。

以下清算して▲7一角から▲6六角と打った局面での駒割りは、角銀と飛桂桂でいい勝負のようです。

この展開も先手が勢いよく攻めているようでも後手から△8六歩▲同歩△8七歩などがくると急に先手陣も崩れてきますので、自陣にも目を配る必要があるみたいです。

先手がどのように仕掛けるかが参考になった1局でした。