駒得より大駒を先に働かせる


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5五歩と突いた手に△5五同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値+999で先手優勢。

この局面は先手の香損ですが、龍を作っているので先手としては満足な展開です。

▲6五銀とすれば駒損を回復できて6五の銀が攻めに使えるので味がいいですが、△6六歩と打たれたときの対応が気になっていました。

実戦は△5五同銀以下▲6五銀△6六歩で、ソフトの評価値+860で先手有利。

この手順は▲6五銀として後手の攻めの桂馬を取って駒損を回復する手ですが、ソフトの4つある候補手には上がっていませんでした。

評価値を見る限りではそんなに悪い手ではなさそうですが、△6六歩と攻めの拠点を作られるので先手としても嫌な形です。

実戦は△6六歩に▲5七金と逃げたのですが、この手も推奨手ではなくソフトは▲7七金寄を推奨していました。

対局中は、▲7七金寄と逃げると△8五桂と打たれる手がうるさいと思って指せなかったです。

▲7七金寄としたほうが先手の6八の角が将来▲3五角で出る筋があるので、そちらの方が角の働きがよかったようです。

そのような意味もあり、最初の局面の▲6五同銀では▲3五角がありました。

▲3五角で、ソフトの評価値+942で先手優勢。

この手は▲3五角と大駒を働かせる手です。

▲3五角の次の狙いは▲5四桂ですので、これを後手は受けないといけないです。

▲3五角以下△4四銀▲2四角△9六歩▲2八歩で、ソフトの評価値+975で先手優勢。

この手順の△4四銀は▲5四桂を防ぎながら角取りですが、▲2四角とするのが飛車取りになってうまいです。

後手は受けてもきりがないので△9六歩と攻め合いの形にしますが、そこで▲2八歩が味のいい手です。

▲2八歩に△同馬なら▲4二角成△同金▲2八龍があります。

▲2八歩では▲9八歩と手堅く受けたい気もしますが、ソフトの評価値+660で先手有利。

ちなみに▲2八歩はソフトの候補手には上がっていませんでした。

▲9八歩より▲2八歩の方が手の価値が高いみたいで、後手の馬の働きを弱めた方がいいみたいです。

また別の手順で、▲3五角以下△7三玉▲7五歩△同歩▲6五銀△6六歩▲7四歩△8二玉▲6八金引△7六桂▲同銀△同歩▲6一龍△同銀▲7三金△8一玉▲7五桂で、ソフトの評価値+2177で先手勝勢。

この手順は少し長いですが、△7三玉としたのは実戦的に強い手で、この場合は▲7五歩が急所のようです。

△7五同歩に▲6五銀がうまく△6六歩には▲7四歩と攻めの拠点を作ります。

以下△8二玉▲6八金引に狙いの△7六桂は両取りですが、▲同銀△同歩に▲6一龍から▲7三金が厳しいです。

このような攻めと受けの間合いを身につけると棋力は向上しそうですが、これを短い時間で少しでも精度を高くしたいです。

駒得より先に大駒を働かせるのが参考になった1局でした。