歩を交換して戦線拡大する


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6八角と7七の角が引いた局面。ソフトの評価値-118で互角。

お互いに美濃囲いにした展開で、▲6八角は将来▲4六角のような狙いがあります。

対局中は▲4六角の受け方が△8三飛しか見えておらず、受け方だけで言えば△6二金や△5一角はありました。

ただし、あまり見慣れない形なのでこのあたりは手が見えていないという感じです。

今までの感覚であれば、8筋の歩を突き捨てていると▲4六角には△8六飛として▲同飛なら△同角、△8六飛に▲8七歩なら△8三飛で受けるという理解でした。

よって実戦は▲6八角に△8六歩としました。

△8六歩▲同歩△6四歩▲同歩△同角▲6五歩△4二角で、ソフトの評価値+175で互角。

この手順は8筋の歩を突き捨ててから△6四歩として、6筋の歩の交換をする手順です。

後手は1歩損ですが、8筋の歩の突き捨てては大きな影響はないと思っていました。

ただし、後手の7三の桂馬が狙われやすく△4二角には▲4六角△6三金のような展開になりそうです。

△6三金では△8六飛としたいのですが、▲同飛△同角▲8二飛△8七飛という展開は8六の角が負担になって後手が少し指しづらいようです。

そのような意味で、△6三金は守りの金が玉と反対側にいきますが仕方ないようです。

△8六飛からの飛車交換が狙いづらいのであれば、8筋の歩を突いた△8六歩はあまりよくなかったようです。

△8六歩では△4四歩がありました。

△4四歩▲同歩△同銀▲4六角△5一角で、ソフトの評価値-149で互角。

この手順は△4四歩と4筋の歩を交換して△4四同銀とします。

何気ない歩の交換ですが、後手は持ち駒に1歩を確保して△4四銀の形は、将来△4三金とすれば厚みを増します。

△4四同銀に▲4六角とした手に△6二金とするのでは4四の銀とのバランスが悪いので、この場合は△5一角と引いて受けるのが形のようです。

先手の4六の角がこのままでいる限りは、後手の5一の角も7三の地点を守っていないといけないですが、後手は4四の銀がいるので先手の角を追うことができそうです。

接近戦であれば角より銀の方が強いイメージです。

△5一角以下▲4七金△3五銀▲5七角△4六歩▲同金△同銀▲同角△4五金▲7九角△3三角で、ソフトの評価値-179で互角。

この手順は▲4七金と4筋を補強しましたが、△3五銀から△4六歩が玉頭戦にする手で以下金と銀の交換から△4五金と角取りに打ちます。

以下▲7九角に△3三角とのぞいて、後手が1歩損ですが玉の周辺の厚みはあるのでいい勝負のようです。

最初の局面で△4四歩と突くことにより、玉の周辺で戦いが起こる可能性を作るのが大きいです。

戦線拡大することにより手を広げて、7三の地点から別の地点で戦う感覚をつかめば戦術が広がりそうです。

歩を交換して戦線拡大するのが参考になった1局でした。