上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2四同角と歩を取った局面。ソフトの評価値+40で互角。
先手が2筋の歩を突き捨てて△同角とした展開で、歩を突き捨てることにより後手の角が質駒になったのと角が動けば▲2三飛成のような手が生じます。
そのような意味で△2四同角の局面は先手にとってまずまずかと思っていたのですが、ここから具体的に手を作って形勢をよくするというのが難しいです。
ソフトの評価値を見ても40で決して簡単な局面ではありません。
先手は穴熊に組んでも、後手のダイヤモンド美濃も駒のバランスがよく先手に十分対抗できるようです。
先手は5五に銀がいるのと6筋の歩が切れているのでどこかで▲6四歩としたい形で、後は8六の角が一時的に働いていないので▲7四歩で角道を通して角を活用したいです。
しかし現状は後手の3四の飛車が横に利いてるので、そのあたりの手の組み合わせで手が続かなくなることもありそうです。
実戦は▲2六飛△3六歩▲5四歩△同銀で、ソフトの評価値-442で後手有利。

この手順の▲2六飛は浮き飛車にして横の利きを広くして活用しようと思ったのですが、この手があまりよくなかったようです。
▲2六飛に対しては後手も手が広いところで、△6四歩と6筋の傷を消す手や△6四銀とか△5四銀として銀交換を目指す手や、△4六歩として先手の飛車の利きを止める手もあったようです。
実戦の△3六歩も振り飛車らしい手で、▲3六同歩は先手の飛車の利きが止まりますし、▲3六同飛も飛車交換から後手に飛車を先着されます。
△3六歩に実戦は▲5四歩と力をためて次に▲7四歩を狙ったのですが、△5四同銀とされて後手の駒がほぐれてきたようです。
銀交換になると後手は2四の角が先手陣に利いているので、△6六歩や△6九銀の攻めがうるさいです。
このような展開になると▲2六飛と指した手が1手パスに近いような感じで、むしろ飛車の位置は2六より2八の方が受けに利いています。
対抗形で▲2六飛と浮いて指すのはよくある手ですが、この瞬間に戦いがおきると2六の飛車が攻めにも受けにも全く働かないということもあるので要注意だったようです。
▲2六飛では▲7四歩がありました。ソフトの評価値+35で互角、

この手順の▲7四歩は7筋の位を突き捨てる手です。
対抗形で、昔は位を取れば位の確保として金駒を歩の下に配置するのが多かったのですが、最近は位を取っても金駒は4段目に進出して確保するというのは少ない感じです。
位を取って金駒で確保すると、手数がかかってその間に相手に動かれやすいということだと思います。
最近の位は相手の陣形の進展をけん制するのと、位の歩を突き捨てることで相手の駒の配置少し変えて手を作るという意味が強いようです。
▲7四歩に△同飛なら▲6四歩で、ソフトの評価値+187で互角。
この手順は△7四同飛とすれば▲6四歩で相手の銀がただで取られる形で後手が失敗のようなイメージがありますが、△7八飛成▲同飛△7四銀は互角だったのが少し意外でした。
ただし、後手が飛車を渡す形は現実的には考えにくいです。
▲7四歩以下△5六歩▲7三歩成△同銀▲5八歩△7二金▲3一角成△2五桂で、ソフトの評価値+463で先手有利。
この手順はお互いに受けに慎重に回って指す感じですが、▲3一角成~▲8六馬と馬を自陣に引いた形は先手が少し指せているようです。
位を突き捨てて手を作るのが参考になった1局でした。