負け筋でも歩を使って攻める形にする

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6八ととした局面。ソフトの評価値-996で後手優勢。

駒割りは先手の桂得ですが、6五の銀と7五の金が攻めにも守りにも利いておらず、後手から飛車とと金で攻められており後手優勢です。

△6八とは詰めろではありませんが次に△7八とが詰めろになり、それ以上に速い攻めが先手にありませんので受けることになります。

なお将棋ソフトの評価値が800で予想勝率79%で、1500で92%というのがネットにありましたので、996は83%になりそうです。

自分の場合は比較的古いソフトを使っての検証なので同じ条件にはあてはまらないと思いますが、参考にはなりそうです。

予想勝率が83%では将棋としては大差に近い形で、先手としては後手のミス待ちみたいなところがあります。

実戦は▲7九歩△7八と▲同歩△5七角で、ソフトの評価値-1511で後手優勢。

この手順は▲7九歩と底歩で受けたのですが、△7八と▲同歩に△5七角が何気に厳しかったです。

△5七角は△7五角成のような含みもありますが、本当の狙いは△7九金とする手です。

△5七角に▲3一飛なら△7九金▲同銀△同角成▲8八金に△8七銀が詰めろになっています。

△8七銀に▲同金は△8九馬で詰みなので▲6一飛成と下駄を預けます。

▲6一飛成以下△8八馬▲同馬△同銀成▲同玉△7九角▲7七玉△6八飛成▲7六玉△8七銀▲同玉△6七龍▲7七歩△8八金まで詰みです。

この手順は8八の地点で清算する攻めで、△7九角と下から角を打って以下並べ詰みになります。

△5七角は7九の地点に飛車と角の利きをいかす攻めで、こういう手は地味ながら参考になります。

最初の局面で▲7九歩と打ってしまったので、先手としては▲7四歩と打って攻める形にならないのも大きなマイナスです。

ここは先手は悪いなりに別の粘り方があったようです。

▲7九歩では▲7四歩がありました。

▲7四歩△6二銀▲7七馬で、ソフトの評価値-986で後手優勢。

この手順は▲7四歩と攻めの拠点を作って、△6二銀とさせてから▲7七馬と馬を自陣に引きます。

△6二銀で△7八ととすれば先手玉は詰めろになりますが、▲7三歩成△同玉▲7九歩で、ソフトの評価値-527で後手有利。

この手順はさすが△に▲7三歩成と銀を取られるのは後手としてはもつれる原因になりますので、▲7四歩には△6二銀と引くのが自然です。

△6二銀に▲7七馬としてどうかという展開です。

ここで後手は△6七銀か△7八との2通りの手があります。

△6七銀▲同金△7八角▲同馬△同と▲6四角△7三歩▲同歩成△同桂▲7四桂△7二玉▲8二飛△7一玉▲7二歩△同金▲同飛成△同玉▲8一銀△6三玉▲6二桂成△同玉▲7三角成△5三玉▲5四銀△4二玉で、ソフトの評価値-2887で後手勝勢。

この手順は△6七銀~△7八角として先手玉に詰めろをかける手ですが、先手に角を渡すと▲6四角から攻め込まれる形です。

これでも際どく後手が残っているようですが、受け間違えたら逆転するような手の流れになります。

△7八と▲同馬△2九飛成▲6四金△7二歩▲7三歩成△同銀▲同金△同歩▲7四歩△同歩▲6六桂△6二桂▲3一飛△7一金打▲7四桂△同桂▲同銀△6六桂で、ソフトの評価値-2016で後手勝勢。

この手順は△7八と~△2九飛成で、この瞬間に先手から後手玉にどこまで迫れるかという展開です。

やはり後手玉のコビンを攻める形になりますが、やや駒不足でこれも後手の勝ち筋のようです。

ただし、両方の手順も相手が甘い手を指せば攻めが繋がる可能性があるのでこちらの方が実戦的だったようです。

負け筋でも歩を使って攻める形にするのが参考になった1局でした。