上図は、相居飛車で後手雁木からの進展で△5四歩と突いた局面。ソフトの評価値+301で先手有利。
先手は数手前に4筋の歩を得したことで1歩得になっています。
ここで先手の手番ですが、1歩得しているのでゆっくり指そうかと思っていました。
ソフトの評価値は先手有利になっていますが、ほとんど互角に近い感じです。
▲7七銀と上がれば後手からの8筋の歩の交換を受けることができますが、どこかのタイミングで△6五桂と跳ねられると銀取りになります。
6二の銀がいないときに▲7七銀に△6五桂と跳ねるのは▲7三角の王手飛車があるので成立しませんが、△6五桂は狙い筋になります。
△6五桂に▲6六銀だと桂馬を歩で取る形にはならずに8筋が少し弱くなります。
また△6五桂に▲8八銀と引けば8筋は強く次に▲6六歩で桂馬を取りにいくこともできますが、△3九角と打つような筋もあり少し受け方が難しいです。
よって▲7七銀と上がらずに8八の銀の形のまま指し手を進めました。
実戦は▲4六歩△5三銀で、ソフトの評価値+326で先手有利。

この手順の▲4六歩△5三銀は普通に指せばこのような感じになるのですが、この局面も少し先手が指せているようでした。
人間の感覚で少し指しやすそうというのは、ソフトの評価値ではそれ以上に数値になっていることが多い感じです。
対局中はそのときの評価値がいくらとかは全く考えませんが、形勢に差が付き始めていると思った時にはソフトはすでに差がついているという印象です。
それくらいに指しこなせればいいのですが、棋力も感覚も全く追いついていません。
ソフトは△5三銀には▲3五歩△同歩▲1六角△3四角▲同角△同銀▲7五歩△8四飛で、ソフトの評価値+245で互角。
この手順は3筋の歩を突き捨ててから▲1六角は次に▲3四歩として桂馬を取る狙いです。
後手は△3四角と敵の打ちたいところに打てを実行した手で、以下▲同角△同銀で後手の形が少し崩れます。
以下▲7五歩と突いて△同歩なら▲7四歩△6五桂▲7三角が厳しいです。
よって△8四飛と浮いて辛抱しますが、そこから先手が手が続くかという展開です。
先手もぎりぎりの攻めなので手が続くかが大変ですが、手の作り方は参考になります。
なお最初の局面図では▲4六歩では▲2二歩がありました。
▲2二歩△同金▲3一角△3二金▲6四角成△6三金▲3七馬で、ソフトの評価値+299で互角。

この手順は▲2二歩と垂らす手で、意外にもこの手がありました。
次に▲2一歩成がありますので△同金としますが、▲3一角が後続手です。
△3二金に▲6四角成で馬を作って先手大成功です。
以下△6三金に▲3七馬と自陣に馬を引く形で、1歩得で馬ができれば先手満足です。
ただし、この局面の評価値は先手有利に近い互角のようです。
▲3七馬以下△4二玉▲6八金直△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲7七銀△7五飛▲8六歩で、ソフトの評価値+324で先手有利。
この手順は後手は8筋の歩の交換から△7六飛と横歩と取ってきたのですが、後手の飛車の動ける範囲が狭いので先手が少し指しやすいようです。
▲3七馬以下△4二玉▲6八金直△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛▲6六歩△7五歩▲同歩△9五歩▲同歩△9六歩▲6七銀△9五香▲9八歩で、ソフトの評価値+268で互角。
この手順は後手は8筋の歩の交換から△8四飛と引いて、▲6六歩に後手から7筋と9筋の歩を突き捨てて△9六歩と垂らします。
△9六歩に▲同香もありそうですが、△6四金とされると9六の香車がやや不安定なので先手はまとめにくくなりそうです。
よって▲6七銀と受けに回り9筋は▲9八歩と受けて辛抱する形です。
先手のこのような指し方は攻めより受けに回って相手の手にのって指すという感じで、自分としてはちょっと方針を決めるのが大変という感じです。
相手の陣地の隙をみて馬を作るのが参考になった1局でした。