後手が石田流に組み替える

上図は、先手トーチカ後手四間飛車から△3二飛と3筋に移動した局面。ソフトの評価値+29で互角。

本譜はここから▲3六歩△3五歩▲同歩△1五角と、三間飛車特有の筋で△3五歩と仕掛けた展開になりましたが、▲3六歩と突いたのは後手に△3五歩と位を取られるのは先手面白くないと思ったからです。

▲3六歩で▲6八銀だと、どのような展開になっていたかが気になるところです。

▲6八銀は離れていた銀を守りにつけて、これで玉の整備は一応完成したので、先手から仕掛ける手があれば理想的な展開になりそうです。

一例として▲6八銀以下、△3五歩▲1六歩△5一角▲2六飛△3四飛▲8六歩△3三桂▲8七銀△6二角▲8八金上△4五歩▲7九銀△5二銀で、ソフトの評価値-69で互角。

この局面は後手が3筋の位を取って石田流になり、先手は無理な仕掛けはやめて玉の整備をしました。

先手は、これ以上玉の整備は難しいのに対して、後手は高美濃囲いから銀冠に組み替えることも可能です。

先手はここから仕掛けるとすれば、▲7五歩くらいですが△6五歩▲4八角△4四角などじりじりした戦いとなりそうです。

後手は攻める方としては、△3六歩から飛車の大捌きがいつでもあります。

また将来的に5筋の歩を突き捨てて、△5七歩とか△5八歩のと金作りも気になるところです。

このように考えると、先手の方が苦労しそうな局面かもしれません。

ただし、後手の桂馬が△7三桂の形だと先手から▲8五桂と桂馬の交換する筋があり、持ち駒に桂馬を補充して手を広げる可能性があります。

このあたりは局面によってありそうです。

先手から仕掛ける手がないとなると、後手に3筋の位を取られるのはあまり良くない感じがします。

後手が石田流に組み替えた場合が、参考になった1局でした。