合わせの△8六歩

上図は、相掛かりから後手が△8六歩を歩を打った局面。ソフトの評価値-85で互角。

後手の狙いは▲8六同歩△同飛▲8七歩に△7六飛です。ソフトの評価値-125で互角。

横歩を取られたのですぐに先手不利ということはないようですが、後手に歩を持たれると攻めが広がります。

本譜は以下、▲8六同歩△同飛▲3五歩で、ソフトの評価値-106で互角。

対局時は先手の受け方がよく分からなかったので、▲3五歩としましたがこの手は少し危険だったかもしれないです。

▲3五歩では▲2四歩なども考えましたが、どちらもこの瞬間が先手の形が不安定なので、後手から仕掛けのチャンスでもあり怖い場面です。

本譜は▲3五歩に△同歩▲2四歩△同歩▲同飛と進みましたが、△3五同歩では△8八飛成もあったようです。

△8八飛成▲同銀△5五角打▲7七桂△1九角成▲3七桂で、ソフトの評価値-186で互角。

△8八飛成は横歩取りでよく出る筋で、この場面でもあったようです。

先手は飛車を持っているとはいえ、香損で馬を作られているので、持久戦になれば少し苦しいです。

この変化は後手の主張が通っている感じです。

やはり後手から△8六歩と合わせられると、形によっては先手が受けづらい感じがします。

最初に戻って▲8六同歩では▲2二角成△同銀▲6六角があったようです。ソフトの評価値-94で互角。

先手から▲2二角成とするのは手祖という意味では少し損な手ではあるのですが、▲6六角と先着することで、△4四角とか△5五角の筋を防いでいます。

▲6六角ができるのは、後手が△8四飛の形では有力です。

▲6六角△8二飛▲8六歩△同飛▲8八銀で、ソフトの評価値-23で互角。

持ち駒の角を使いますが、この受け方があれば後手からの△8六歩には対抗できる手段が増えます。

合わせの△8六歩の受け方が参考になった1局でした。