上図は、角換り腰掛銀から後手が△6五歩▲同歩△同桂△6四歩とした局面。ソフトの評価値+81で互角。
ここで先手の手番ですが、角と歩が2枚あるので何か手がないかという場面です。
本譜は以下、▲1五歩△同歩▲1四歩で、ソフトの評価値-35で互角。
1筋から手を作ってきましたが、△1四同香なら▲2五角があるので取れません。
本譜は以下、△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛▲1三歩成△同香▲1四歩△同香▲2五角で、ソフトの評価値-320で後手有利。
対局中は、▲2五角で香車を取る形になったのでうまくいったと思っていたのですが、実際は後手有利だったみたいです。
この後手有利は、ほぼ互角に近い感じだと思いますが、先手の指し方が無理があるという感じかもしれません。
▲2五角が一時的に重たい形なのと、先手が歩切れで▲6六銀が浮いているのが良くないという感じです。
実戦は△4五銀直▲同歩△2二桂と辛抱されこれも結構大変ですが、△4五銀直で△1一角もあったようです。
次に△4五銀直▲同歩△6六角の狙いがあるので、▲6七銀と引きますが△5五銀左で、ソフトの評価値-377で後手有利。
後手の攻め脚が早くて、先手が▲1四角とする手が回ってきません。
最初に戻って1筋の攻めが無理だったら、▲6七歩と辛抱するか▲7七桂とする感じだったかもしれません。
▲6七歩は少し指しにくいですが、6筋の歩が切れていると将来△6六桂のような手があるので、未然に防いでいます。
1筋の攻めが重たいと分かった1局でした。