先手から動く手があるか

上図は、相掛かりからの進展で後手が△6四歩と突いた局面。ソフトの評価値+37で互角。

先手は▲4六銀と▲3七桂という駒組に対して、後手は△4四歩と△4三銀で先手の歩越し銀には歩で受けよの形です。

対局時は何か仕掛ける手がないかと考えたのですが、浮かばなかったので自重したのですが、本譜は以下、▲6六歩△6三銀▲6七銀△5四歩でソフトの評価値-129で互角。

仕掛ける手が難しいと思って6筋に駒を盛り上げましたが、さらに先手から仕掛けることが難しくなった感じもします。

後手からはいつでも△4五歩と先手の陣形を突く手があり、▲4五同桂だと△4四歩で、▲4五同銀だと形によっては△4四歩で銀が死ぬ展開もありそうです。

最初に戻って△6四歩には、▲2六飛△6三銀▲3五歩でどうだったかという感じです。

▲2六飛に△4五歩がいやな筋ですが、▲2二角成△同金▲4五銀△3三桂▲5六銀△4四角▲2九飛△9九角成▲7七桂で、ソフトの評価値+323で先手有利。

この展開は、後手の△8五飛があまりいい位置でない形です。

▲3五歩に△3五同歩なら、▲9七桂△8一飛▲3五銀で、ソフトの評価値+39で互角。

部分的には5段目に銀が出たのは成功ですが、先手が▲3七桂の形でいつでも△3六歩の筋があるのと、▲5八玉なので戦場に近いのが気になります。

また9筋に桂馬が跳ねてゆっくりしていると、後手から9筋を攻めてくる手があるので、それまでに先手が手を作らないといけない展開です。

そのバランスで先手は指さないといけない感じですが、それで無理があるのであれば、作戦的にどうだったかという感じです。

先手から動く手があるかが気になった1局でした。