後手に歩を取ってもらう

上図は、後手ゴキゲン中飛車に対して先手▲4六銀から▲6六歩と角道を止めたやや変則的な展開で、後手が△4二銀と上がった局面。ソフトの評価値+113で互角。

後手が△4三銀とすれば先手が仕掛けにくくなると思って▲3五歩としました。

本譜は以下、▲3五歩△4三銀▲3四歩△同銀▲3八飛△4三金で、ソフトの評価値+43で互角。

部分的な形として△3四銀と△4三金の組み合わせがあるのですが、居飛車側としてこの局面は、あまり面白くなかった展開だったかもしれないです。

後手の△4三金という形が、結構安定している感じです。

本譜は以下、▲6八金直△4五歩▲3五銀△同銀▲同飛△5四飛で、ソフトの評価値-45で互角。

銀交換になったのですが、△5四飛として先手は方針がたてづらくなりました。

△4三金という形にさせたのは良くなかった感じです。

▲3四歩では▲3八飛があったようです。ソフトの評価値+80で互角。

先手から歩を取るのでなく、後手から取ってもらう指し方です。

▲3八飛に△3五歩なら、▲3五同銀△4五歩▲3四歩△4二角▲7七角△5四飛▲8八玉で、ソフトの評価値+130で互角。

この展開は、後手は△5四飛と浮いて軽く指す感じに対して、先手が▲7七角から▲8八玉と少し欲張った指し方です。

先手は駒組みに少し手数がかかるので、少し怖いところがありますが、後手陣形はあまり発展性がない形です。

▲3八飛に△4五歩なら、▲4五同銀△3五歩▲同飛△1五角▲3八飛△3三桂▲3六銀で、ソフトの評価値+141で互角。

この展開は、後手が1歩損ですが、駒組がピークに達しているので動いてきた感じです。

先手は玉の整備は最低限しかできませんが、▲6八銀とする感じです。

どちらの手順もいい勝負のようです。

後手に歩を取ってもらう▲3八飛が参考になった1局でした。