歩越し銀には歩で受ける

上図は、相掛かりから先手が▲4六銀型に対して後手が△4四歩と突いた局面。ソフトの評価値+87で互角。

▲4六銀型は一度試してみたかった形で、銀が4段目に出れば比較的陣形は落ち着くのですが、ここからの指し手はあまり良くなかったかもしれません。

本譜は以下、▲3七桂△4三銀▲6八銀△6四歩▲6六歩で、ソフトの評価値-89で互角。

後手の△4四歩は先手の▲4六銀が歩越し銀なので、歩越し銀には歩で受けよの△4四歩です。

▲3七桂は▲4六銀とセットみたいな形ですが、△4四歩と受けている形では▲3七桂は重たい可能性があります。

以下△6四歩に▲6六歩としましたが、先手から仕掛けるのを自重した展開になりました。

このように進むと、▲4六銀はどちらかといえば急戦志向の感じに対して、持久戦模様に進むと、▲4六銀の活用が難しくなっている感じです。

▲4六銀を活用するなら▲3七桂では、▲3五歩△同歩▲2六飛△4三銀▲7七桂。

1歩先に損して、▲7七桂で後手の飛車に当てます。

以下△8一飛▲3五銀で、ソフトの評価値+29で互角。

先手の銀が▲3五銀と5段目まで進出して、部分的には成功していますが、▲7七桂と角道を止めているので一長一短です。

後手は、この後△6四歩から△6三銀。先手は、▲6八銀から▲3七桂などです。

後手の△4四歩から△4三銀が歩越し銀には有効で、先手は角の活用が難しくちょっと無理をしている感じもあります。

どのように指せばよかったというのが、はっきりとはまだ分からないですが、歩越し銀には歩で受けるのが有効と分かった1局でした。