横歩取り特有の受け方

上図先後逆で、横歩取り△8四飛△5二玉からの終盤戦で、後手が△3七歩と歩を打った局面。ソフトの評価値-48で互角。

後手が角と桂馬の交換で得をしていますが、後手玉が狭く、先手の▲9二龍が後手玉を睨んでいるので、後手はあまり受けが効かない形です。

本譜は以下、▲7三桂成△3八歩成▲7二成桂△4七馬▲6八玉で、ソフトの評価値+383で先手有利となりました。

▲7二成桂に△4七馬は苦し紛れの手で、▲7二成桂に指す手が浮かばなかったので、やむを得ず指した感じでした。

手順の△4七馬では△4九とがあったようです。以下▲6一成桂△8二香で、ソフトの評価値-933で後手優勢。

▲6一成桂で後手玉が詰みと思っていたのですが、△8二香で際どく残っていました。

それ以外は、すべて後手玉が詰みでした。

△8二香というのが、うっかりしやすいのですが、秒読みでも指せるようにしたいです。

戻って△3七歩に▲8四桂も気になる手で、△3八歩成に▲同銀なら△9一香と犠打を打って守りを緩和するのもあったようです。

▲9一同龍なら後手玉が一時的とはいえ、だいぶ先手の攻めが遠のきます。

こういう手も参考にしたいです。

なお、△9一香では△1八飛▲7二桂成△3八馬▲6一成桂△8二香とする手もあったようです。

後手玉はどこかで△4四歩と突いて△4三玉となれば、かなり広くなります。

このあたりの後手の受け方は、横歩取り特有の指し方かもしれません。

たまにある捨て駒とはいえ、横歩取り特有の受け方が参考になった1局でした。