△1三角への指し方

上図は、角換り腰掛銀から先手が▲2四歩△同歩▲同飛と歩の交換をした局面。ソフトの評価値-6で互角。

本譜は△2三歩▲2九飛と穏やかな展開になりましたが、△1三角を気にしていました。

△1三角▲2九飛△4六角▲4七金△2八歩▲4九飛△2四角で、ソフトの評価値-45で互角。

△1三角と打たれると、△2八歩と飛車を抑えられる展開になって、2筋で飛車を使うことが出来なくなります。

後手は次に△4五銀直で桂得を狙っています。

ここで先手がいい手があるかが気になるところですが、2通りの指し方があります。

1つが、▲4六歩で桂馬を守る手です。

▲4六歩△5二玉▲3九飛△4二玉▲3七飛△2九歩成▲2七飛で、ソフトの評価値+156で互角。

この指し方は、先手が後手の歩を飛車で取りにいく方針で後手の角が浮いているときに狙います。

ただし、後手の角に紐がついている場合は成立しませんので、少し難しい指し方だと思います。

もう1つが、▲2五歩△1三角に▲1五歩で角を狙う手です。

後手玉が△5二玉だと▲2五歩には△4二角と引く手がありますが、△4二玉だと▲2五歩に△3三角では取れらてしまうので、△1三角しかありません。

▲1五歩以下、△4五銀直▲1四歩△2二角▲4五銀△同銀▲6三銀△6一金▲7四銀不成で、ソフトの評価値+347で先手有利。

先手有利とありますが、ほぼ互角だと思います。

先手は桂損しましたが、後手の角を△2二角とあまり追い返して、▲6三銀とします。

△6三同金なら▲7二角があるので△6一金と引きますが、▲7四銀不成でどうかという感じです。

次に▲7三銀不成と桂馬を取る手や、1筋から手を作ることができるのでまずまずかと思います。

△1三角への指し方が参考になった1局でした。