狙い筋をもって指す

上図は、先手居飛車後手振り飛車からの終盤戦で、後手が△2九同角成と角を取った局面。ソフトの評価値+754で先手有利。

駒割は飛車金と角桂馬の交換で先手有利ですが、後手の△8五桂も先手のいやなところを攻めており、 △2九馬も遠くから受けに効いています。

先手はここから攻めるか受けるかの方針が迷うところです。

本譜は以下、▲3一飛△7七桂不成▲同金△8五桂で、ソフトの評価値+790で先手有利。

先手は2枚飛車で攻める形にしましたが、後手が再度の△8五桂で結構難しいです。

先手有利という実感があまりないです。

▲3一飛では▲6二金があったようです。ソフトの評価値+623で先手有利。

▲6二金は後手が△同金でも別の手でも▲7一銀が狙いの筋ですが、後手玉が意外と広いので少し打ちづらい手ではあります。

▲6二金以下、△7七桂不成▲同金△8五桂▲7一銀で、ソフトの評価値+1106で先手優勢。

ここでうっかりしやすいのが、後手が△7七桂不成としても先手玉はまだ詰まないので少し余裕があるということです。

そのため▲7一銀と打って攻めます。

▲7一銀以下、△9三玉▲6三金△7七桂不成▲8八玉△8一香▲6一龍です。

以下、△6一同銀▲8二銀打△同香▲8五桂△同歩▲8二銀不成△同玉▲8四香△8三桂▲7三金打以下詰み。

▲7一銀に△同金なら、▲7一同龍△9三玉▲7三飛△8三銀打▲7二金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

結構難しい手順もありますが、終盤は1手違いになるので厳しく迫る感じです。

終盤は手が広く変化が多いので、何通りも読めませんが狙い筋をもって指すのが大事だと分かった1局でした。