上図は相掛かりから後手が△6五飛とした局面。ソフトの評価値+1275で先手優勢。
対局時は少しいいかとは思っていましたが、評価値がここまで優勢になっていたのは後から驚きました。
駒割は銀と桂馬の交換で後手が少しいいですが、先手は龍を作って手番を握っているのが大きいようです。
後手からは△1二角から△6七角成や△6七飛成の筋が気になっていました。
本譜は以下、▲7七桂△6四飛▲2四桂と進みましたが、ここで後手の受けに△2三角があったようです。
▲7七桂で先手の▲8八金が浮いているのを間接的に防いだ意味で、▲2四桂は後手の△1二角を消して、▲3二桂成を狙っていいかと思っていたのですが、ここで△2三角が見えにくいです。
▲7八金とか▲5六角と受けると、△2四飛で桂馬を取られます。
△2三角には▲3四歩があるようですが、多分、実戦では指せないように思います。
手順に後手の飛車を4段目に移動させたのは、受け方が広がったのはあまり良くなかったようです。
▲7七桂では▲2四桂の方が良かったようです。ソフトの評価値+1053で先手優勢。
後手の飛車を5段目にしたまま、▲2四桂とする筋です。
この戦型では▲2四桂はよく出る形で、後手の△3二金を狙っています。
また後手からの△1二角を防いでいます。
▲2四桂に△2三角なら▲5六角で、ソフトの評価値+1044で先手優勢。
▲2四桂に△2三銀なら、▲3三歩△同金▲3一龍△2四銀▲2二龍△4二桂▲1一龍で、ソフトの評価値+1679で先手優勢。
▲2四桂に△4一銀なら、▲3三歩△同金▲3一龍△2四金▲3二銀△同銀▲同龍△4二銀▲3三銀で、ソフトの評価値+1748で先手優勢。
少しずつ駒得をしていけば有利が拡大できるようです。
ちょっとした形の違いで手が全く違うと分かった1局でした。