一目筋の手

上図は後手振り飛車に対して先手トーチカも、後手に飛車を捌かれる展開で△3五飛とした局面。ソフトの評価値-31で互角。

対局時は▲5八歩と2段目に歩を打たされ、しかも1歩損でだいぶ先手が悪いと思っていたのですが、評価値がほとんど差のない互角だったのには驚きました。

このあたりが、対局時と局後の検討の違いだと思います。

本譜は以下、▲3六銀△5五飛▲2四歩△同歩▲4五歩△5六飛▲2四角△3三桂で、ソフトの評価値-224で互角。

本譜は▲4七銀を▲3六銀として抑える指し方も、後手に5筋に回られ軽く捌かれる感じで、△3三桂とされると振り飛車が理想的な展開です。

先手は▲3六銀が重たくて使いづらくだいぶ悪いと思っていたのが、互角というのも全く意外だったです。

以下▲5七歩△7六飛で後手満足です。

先手は飛車と角と銀のバランスが悪すぎます。

▲3六銀では▲4五歩があったようです。ソフトの評価値-18で互角。

▲4五歩は一目筋といった感じの手です。

▲5七角があるので、△3九飛成とすることができません。

▲4五歩に△同飛なら▲4六銀です。

▲4五歩に△3四飛なら▲3六飛で勝負します。

少し無理っぽいところはありますが、後手も△6一金と△8三銀と△4三銀が浮いているので、実戦的には結構大変かと思います。

▲4五歩に△3二飛なら▲2四歩△同歩▲同角で、ソフトの評価値+262で互角。

先手は大駒の交換を目指して、戦いを起こせばいいという考えです。

▲4五歩だと駒の活用がだいぶ図れたとおもいます。

最善かどうかは別として、一目筋の▲4五歩が参考になった1局でした。