エルモ囲いからの急戦

上図は、後手3間飛車に対して先手がエルモ囲いにしたら後手が△8二銀と穴熊にした局面。ソフトの評価値-74で互角。

先手はここから急戦か持久戦のどちらかを選択することになるのですが、本譜は以下、▲3八飛△2二角▲6六銀△7一金で、ソフトの評価値+17で互角。

本譜は▲3八飛から3筋の交換を目指すも、△2二角と受けられたので▲6六銀から持久戦模様となりました。

これは1局の将棋ですが、▲6六銀と上がったため▲7七角が少し使いづらい形になったかもしれません。ここから先手が玉の回りの駒組をどのように進めていくかがポイントになりますが、本来エルモ囲いは持久戦より急戦志向かと思っていたので、急戦の場合を調べてみました。

戻って▲3八飛で▲4六銀△7一金▲3五歩で、ソフトの評価値+12で互角。

昔の感覚だと、後手穴熊の△5三銀型の3間飛車に▲4六銀から▲3五歩と攻めるのは、後手の陣形が軽くて捌ける形なので筋が悪いと言われても仕方ないかもしれません。

ただし、先手が舟囲いでなくバランスのとれているエルモ囲いであれば、先手も強く戦えるという感じもします。

▲3五歩に△同歩なら、▲同銀△5一角▲3八飛△7四歩▲3四歩△7三角▲4六歩で、ソフトの評価値+41で互角。

後手は角を7筋に移動してしますが、▲4六歩で受けてその後は▲3六飛から▲3七桂を目指します。

勝負はまだ先とはいえこのような展開になれば、先手は急戦志向は一応通った感じです。

エルモ囲いからの急戦志向が参考になった1局でした。