遠見の角を打たせない


上図は、角換り腰掛銀から後手が△2二桂と打って香車を守った局面。ソフトの評価値-35で互角。

この数手前に△4五銀直▲同歩の交換があった直後に△2二桂と打ってきたので、全く見えていませんでした。

△2二桂は私が後手を持っていれば指せるかどうか分かりませんが、辛抱強い手で、先手としてはこの後どうするかが結構いやなところです。

本譜は以下、▲3五歩△同歩▲7七桂△3三角▲6七銀打で、ソフトの評価値-373で後手有利。

先手は角が狭いので▲3五歩は自然だと思いますが、先手は駒不足なので▲7七桂に▲6六銀を狙った△3三角で▲6七銀と打ちました。

後手有利というのは、角の働きが後手がいいのと、先手が歩切れで持ち駒がないのが大きいと思います。

先手は粘りに出ている指し方で、こういった場合は形勢があまりよくないことが多いです。

▲7七桂では▲5五銀打があったようです。ソフトの評価値+113で互角。

▲5五銀打は、▲4四歩や▲6四銀などの味があり、△3三角と打ちにくくしている意味があります。

後手は歩が多いので、△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩△8六歩だと▲4四歩で、ソフトの評価値+183で互角。

後手も玉の頭なので、まだ攻めづらい感じです。

この手順だと本譜より明らかに良かったです。

後手から△3三角と遠見の角を打たせる展開にしてはまずかったと分かった1局でした。